
事故で脊髄を損傷して車いすで活動している、アイドルグループ仮面女子の猪狩ともか(33)が14日までにX(旧ツイッター)を更新。女性に対するAED(自動体外式除細動器)使用をめぐるSNS上の議論に言及した。
女性へのAED使用をめぐるネット上の議論の発端は、ABEMAが1月20日、「AEDで助けた女性から強制わいせつの疑いで被害届が出された」とするSNS投稿を紹介(後に真偽の裏付けがとれず謝罪)。さらに今回、北海道文化放送が報じた「駐車場で男が女性の体を触ろうとした事件で、警察は4月7日、札幌市北区の会社員の男(56)を、不同意わいせつ未遂の疑いで逮捕しました」とのニュース記事をめぐり、「2ちゃんねる」開設者で元管理人の「ひろゆき」こと西村博之氏(48)が自身のXで「証拠も無く、証言だけで逮捕だとすると、」と前提条件を前置きしながら、「女性を助けただけで、不同意わいせつ未遂罪で逮捕される可能性があるという事になる。危きに近寄らずになるのは、女性にとって損でしょ」と投稿したことなどで再び議論が起きている。
猪狩は「SNSで『女性が倒れていても助けるな!』『女性にAEDを使うのはリスク高いから放置』といった声が散見されていて悲しい」と吐露。自身が脊髄損傷の事故に遭った際に男性に救助されたことを感謝の言葉とともに振り返り、「もしその男性が上記のような考えの持ち主でしたら、私は放置されて今生きていなかったかもしれません」とつづった。
また、「『触るな!』と言っている一部の女性の意見も正直理解できません。その言葉が多少なりとも、貴方以外の女性の命を危機に晒していることに気付けないのでしょうか?命の危機にそんなこと気にしていられなくないですか?」と一部の女性の意見にも疑問を呈した。そして「命の危機に陥ったことが無いから、そういう言葉が出て来るのかと思います。私が命の危機にあった時、男性に触られたら恥ずかしいとか、下着を見られたら恥ずかしいなんて頭の片隅にもなかったです。ただ今の苦しみから救ってほしいということだけでした」と経験をもとにした思いをつづった。
続けて、「どんな議論が巻き起ころうと私は命は何より尊いし優先されるものだと思います。助けを必要としている人がいたら無条件で助ける、そんな世の中であってほしいです」と思いをつづり、「もし私にAEDが必要でしたら遠慮なく使ってください」と呼びかけた。