
23年12月に急速進行性間質性肺炎で73歳で亡くなった、八代亜紀さんのアルバムとして、鹿児島市のニューセンチュリーレコードが21日に発売予定の「八代亜紀 お宝シリーズ 第一弾 忘れないでね」に、八代さんの若い頃のヌード写真が封入されることに、Xでは「#八代亜紀さんの尊厳を守れ」がトレンドワードになるなど、インターネット上でと発売中止を求める声が相次いでいる。
大手レコード販売店のオンラインショップやECサイトも、こうした世論の声を受けてか、11日までに相次いでサイト上での予約、販売の差し止めを行っている。さらにオンライン署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」には「八代亜紀さんの尊厳を保護し、リベンジポルノを阻止する」と題したオンライン署名が立ち上がった。
発信者は「私たちは4/21にリリースされる八代亜紀さんのベストアルバムに深い懸念を抱いています。その特典としてされる八代亜紀さんのフルヌード写真は、彼女の尊厳を踏みにじるものです。この現状はただのエンターテイメント以上のもので、故人の権利と尊厳を侵害しています」と署名を立ち上げた思いをつづった。そして「これがまかり通ってしまうと全ての女性アーティストは死後に自分の尊厳が踏みにじられる可能性に怯えながら活動していくことになります。今回の件は、エンターテイメント業界の中で何が受け入れられるべきであるか、そして何が受け入れられてはならないのかについての重要な議論を提起しています」と訴えた。
オンライン署名は9日に立ち上がったが、11日までに128人が賛同。同日だけで、午後1時時点で106人が賛同している。発信者は「今からでも遅くない、皆さまの力をお借りしてこのベストアルバムの発売を阻止しませんか?あなたの署名が八代亜紀さんの尊厳を保護し、リベンジポルノを阻止するための一歩となります。署名をお願いいたします」とした。
一方、発売元の鹿児島市のニューセンチュリーレコードの公式サイトには「当社へのメッセージ」との、問い合わせ欄があるが、現在は投稿できなくなっている。「現在、問合せ内容に於いて、偽名・偽住所等の同一人物からと考えられるメールが数多く見受けられました。その為、一時的に停止させていただきます。頂きましたメールは、内容を確認・調査させていただき、悪質な内容によっては法的処置も視野に対処させていただきます」としている。