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サンジャポで激論 国際弁護士「第3次大戦のリスクを」ウクライナ人「自分の命を守るのが何で」


TBS系「サンデー・ジャポン」で、トランプ米大統領のウクライナおよびロシア政策について専門家のボグダン氏と湯浅卓氏が激論を交わしました。ボグダン氏は、トランプのロシアへの圧力はパフォーマンスであり、ウクライナに対する一方的な圧力があると批判。一方、湯浅氏はトランプの制裁には実体があり、特にロシアの銀行制裁が効果的だと主張しました。ゼレンスキー大統領の政策についても意見が対立し、湯浅氏は停戦の必要性を訴える一方、ボグダン氏はウクライナの防衛の重要性を強調しました。さらに、ウクライナのNATO加入の是非やドイツの防衛の影響についても論じられ、双方の意見は大きく異なりました。

ウクライナ国旗

TBS系「サンデー・ジャポン」(日曜午前9時54分)の9日の生放送で、米トランプ大統領のウクライナ、ロシア政策をめぐり、識者の間で激論となった。

番組ではウクライナのゼレンスキー大統領と公開で口論したトランプ大統領が、その後、「ロシアへの大規模な金融制裁やほかの制裁、関税発動を真剣に検討している」とSNSに投稿し、双方に圧力をかけ始めたことなどを報道。ウクライナ・キーウ(キエフ)在住で現地事情をYouTubeなどで発信するボグダン氏と、国際弁護士の湯浅卓氏が解説した。

ボグダン氏は、米国のロシアへの圧力が「パフォーマンス」と断じ「今回、ウクライナだけが一方的にやられている。共和党の方からもトランプさんにバッシングが起きて、その中でやっとロシア側に対しても圧力、制裁をかける、という話が出て来た。ただ、今回、あまりのもウクライナに(圧力を)かけている、ということで、我々としては理解しがたい。実質、ウクライナ降参しなさいという流れに苦戦している」と主張した。

一方、湯浅氏は「おっしゃる通りなんですけど、ことパフォーマンスということに関して言えば、ウィトコフというトランプの弁護士の1人が、直接3時間、プーチン(大統領)と話し込んでいる。つまり圧力はそこでかけている。その結果が徐々に出ている。もう1つは、銀行制裁をトップにいった。これは『自分たちの銀行の能力はアメリカの中央銀行より上だ』というのがロシアのプライドなので、そのプライドをズタズタにするようなことを言っている。ロシアとしては深刻に受け止めている面はあると思います」と、実態がある側面を訴えた。

さらに湯浅氏は「ゼレンスキー大統領は考え方を変えないと停戦できません」と主張。「ゼレンスキーさんのことは好きなのでアドバイスなんだけど、停戦して欲しい、という願いを込めて。ただ、ゼレンスキーさんが理解していないのは、彼は法学部は出ているんだけど、法律の実務経験はゼロ。つまり契約というのはいろいろあって、そこでNATOに混ぜてくれとかいろいろ話をしているんだけど、契約の下に泥沼のようなマグマがあって、そこでギブ・アンド・テイクをするのがトランプの『ディール(取引)のアーティスト』の由縁なわけです。だからディールを固めなくちゃいけない。ところがディールの中に個人的な要素もあって、その中にはトランプの後に大統領になる可能性が高いバンス副大統領も入っているんだけど、ホワイトハウスで真っ先にゼレンスキーさんが大げんかし始めたのは、メンチを切ったのはバンスさんだった。契約は破られるためにあるんだから、なんでバンスさんと…」と、将来的に不利な状況になる可能性にも言及した。

ただボグダン氏は、ゼレンスキー大統領のナンバー2に優秀な国際弁護士でもあるイエルマク大統領府長官がいるとし、「ゼレンスキー大統領のチーム以上に法学、世界的なルールを知っているチームは世界にはいません。だからこそ、ウクライナは3年間、『3日で負ける』と言われた戦争を続けることができた」と主張。「今回の契約は人の命がかかっているので、ビジネスの観点で言えばおっしゃることはよく分かるんですけど、今回例えば米国は諜報(ちょうほう)データを止めました。すでに数百人のウクライナ人の命が亡くなっている。それを正論のようにこうやって出す、というのは我々としては理解できない。もし平和主義者であって、戦争反対者であれば、トランプさんはまず戦争をやめさせる、(ロシアに)攻撃をやめさせる。でもそれをやってない」と反論した。

湯浅氏はイエルマク氏について「ゼレンスキーさんと映画、テレビプロデューサーで組んでいた人。僕が言うほどゼレンスキーさんに厳しいことを言えてない可能性があるということを懸念している」と評論。ボグダン氏は「厳しいことを言えていないんじゃなくて、言えないような形でアメリカに押しつけられている、というような我々の理解」と返した。

さらにウクライナが加入を求めるNATOにも言及。湯浅氏はドイツ統一時を振り返り「アメリカとロシア、ソ連のゴルバチョフ(元大統領)との間で、ウクライナにはNATOを伸ばさないという約束」があったとし「イエルマクさんやゼレンスキーさんは、それを研究してからNATOを入れるという話をすべき」とコメント。ボグダンさんは「だったらロシアが手を出さなければ済む話。2014年から手を出しているので、そういう説明は根本的につじつまが合わない」とした。

話題ははウクライナのNATO加入による余波にも。湯浅氏は「ロシアに第3次世界大戦をする名義を与えてしまうということだから危険」と語ると、ボグダン氏は「今、ウクライナが降参させられたら、第3次世界大戦が数年後にスタートします。今起きるか、3年後に起きるかの違いです」との可能性に言及した。

その後も湯浅氏は、トランプ氏がドイツの駐留米軍撤退を検討していることに触れ「ゼレンスキーさんは非常に尊いことを言っているけど、それは同時にドイツを…危機にひんするかもしれないリスクがあることを言っているから、それも含めて、第3次世界大戦のリスクについて、もうちょっと配慮してねと、トランプは言っている」と分析。ボグダン氏は「ウクライナがないとヨーロッパの防衛体制が築けない。ウクライナ人としては、自分の命を守っているのが何で悪いんですか、という話なんです。戦争を続ける続けない、じゃなくて、自分の命、自分の家、自分の家族、何で守ることがダメなんですか。それが今、一番強調したいところで、それが今、トランプ、その人を支持する人から、ちゃんとした説明が出て来ない」と、それぞれの立場から激しく議論した。

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