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和やかな雰囲気が一変 口論のきっかけは米副大統領の一言


トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談は和やかに始まりましたが、バンス米副大統領の批判をきっかけに緊迫した応酬に発展しました。会談では、トランプ氏がゼレンスキー氏を歓迎しつつ、ロシアとの戦闘停止の仲介に意欲を示しました。しかし、バンス氏がゼレンスキー氏を「無礼だ」と批判し、ゼレンスキー氏が米国を取り続けた外交政策の効果に疑問を投げかけたことで、緊張が高まりました。ゼレンスキー氏が米国への感謝を表明する一方で、安全の保証を求めましたが、トランプ氏は「取引をしなければ米国は支援から身を引く」と厳しい姿勢を示しました。

 トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の首脳会談は冒頭、和やかに始まった。戦闘停止を仲介することに意欲を見せるトランプ氏と、自国の「安全の保証」で確約を得たいゼレンスキー氏の間に温度差はあったものの、衝突は回避していた。ところが、バンス米副大統領がゼレンスキー氏を「無礼だ」などと批判したことをきっかけに雰囲気は一変し、トランプ氏を巻き込む緊迫の応酬となった。

 トランプ氏は冒頭、「ゼレンスキー大統領をお迎えできて光栄です」と切り出し、「あなた方と協力できることを非常に感謝しています」と語った。戦争を「終わらせたい」と強調し、予定していた鉱物資源の共同開発を巡る合意に触れて「今、少し興奮しているが、本当に興奮するのは交渉がまとまり、合意に達した瞬間だ」などと語った。

 これを受け、ゼレンスキー氏も「ご招待に感謝します」と語り始め、「プーチン(露大統領)を止めるために、あなたが強い立場をとっていることを本当に頼りにしている」などと応じた。署名に向けた地ならしは整ったかに見えた。

 ところが会談開始から約40分後、両首脳が記者団からの質問に答えていた際に雰囲気が一変した。

 「ロシアに肩入れしすぎではないか」という質問にトランプ氏が答えた後、バンス氏が突然割り込んだ。バイデン前政権はプーチン氏に厳しいことを言っていたが侵攻を止められなかったと話し、「平和、繁栄への道は外交かもしれない」などと語った。

 これに対し、ゼレンスキー氏は「一ついいですか」と切り出した。バイデン氏だけでなく、2014年以降のオバマ元大統領や1期目のトランプ氏の下でも状況は変わらなかったと主張。プーチン氏は停戦の合意を過去も破ってきたとし、「あなたが話しているのはどんな外交ですか」と真意をただした。バンス氏は「あなたは失礼だ」と批判し、口論が始まった。

 応酬の中で、ゼレンスキー氏が「あなたは(ロシアとの間を隔てる)素晴らしい海がある」とし、「今は(脅威を)感じていないが、将来感じるだろう。神のご加護を」と語ると、トランプ氏も参加した。「我々がどう感じるかを決めつけるな。あなたは第三次世界大戦に賭けようとしている」と強い口調で批判した。

 バンス氏も「一度でも『ありがとう』と言ったことはあるのか。あなたの国を救おうとしている米国と大統領に感謝の言葉を述べなさい」とたたみかけた。

 ゼレンスキー氏は、米国民に何度も感謝の気持ちを伝えたとし、安全の保証を求めた。しかし、トランプ氏は「米国がいなければあなたはタフではいられないだろう。取引をするか、我々が身を引くかのどちらかだ」と突き放した。さらに、メディアに対して「もう十分だろう。素晴らしいテレビ番組になっただろう」と問いかけて発言を打ち切った。【ワシントン西田進一郎】

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