
トランプ米大統領は28日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。ロシアとウクライナの戦争を巡り、記者団が取材していた会談の冒頭で口論になった。ゼレンスキー氏は、鉱物資源の共同開発を巡る協定に署名して関係改善につなげる思惑だったが、両者の関係の悪化が露呈した。
ゼレンスキー氏がトランプ氏のロシア寄りの姿勢に疑問を呈したことに対して、トランプ氏に加え、同席していたバンス米副大統領も加わり、3者が反論し合う事態になった。
バンス氏が和平に向けた「外交」の重要性を強調したが、ゼレンスキー氏はロシアのプーチン大統領が停戦合意を破って2022年に侵攻したことを挙げ、「あなたが話しているのはどんな『外交』ですか?」と聞いた。バンス氏は「失礼ながら、大統領執務室に来て、米国メディアの前でこの件を訴えようとするのは無礼だ。(トランプ)大統領に感謝を示していない」と反論した。
その後、トランプ氏とゼレンスキー氏が同時に話し続ける形となり、トランプ氏は「あなたは第三次世界大戦に賭けるのか」と主張。「あなたがしていることは、この国に対して非常に失礼なことだ。あなたはもっと感謝しなければならない」などと述べた。【ワシントン松井聡、西田進一郎】