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長塚京三、アジア版アカデミー賞6部門ノミネート「敵」は「死がドンと提示されている」


俳優の長塚京三(79)が映画「敵」の大ヒットを記念して、舞台あいさつに立ち感謝の意を表しました。同作品は、吉田大八監督が筒井康隆原作を映画化し、モノクロで描かれています。長塚は妻を亡くした77歳の元大学教授役を演じ、国際的に評価されました。映画公開から1カ月以上経つも、客席は満席。長塚は街中で映画を称賛されることを喜んでいます。彼は東京国際映画祭で最優秀男優賞を受賞し、作品は監督賞と東京都知事賞も獲得し、邦画としては19年ぶりの3冠を達成しました。また、アジア・フィルム・アワードにおいても6部門にノミネートされています。長塚は共演者や製作スタッフに感謝を述べる一方、撮影の苦労も振り返っています。国際的な舞台での受賞は俳優人生50年の節目となる出来事でした。

「敵」大ヒット御礼舞台あいさつに登壇した長塚京三(撮影・村上幸将)

長塚京三(79)が15日、東京・テアトル新宿で行われた主演映画「敵」(吉田大八監督)大ヒット御礼舞台あいさつで「とっても素晴らしい作品、仲間に会えた。僕自身、一生の思い出です」と感謝した。一方で、舞台あいさつの最後には「死というものが、ドンと提示されている」と作品を評した。

劇中で演じた元大学教授を踏まえ「だから、何もかもが全て懐かしい。儀助の最後の(セリフ)『雨がやんだら春になる。春になったら、またみんなに会える。どうしているかな、会いたいな』という話」と続けた。

「敵」は作家筒井康隆氏(90)の小説を映画化し、脚本も手がけた吉田大八監督(61)がモノクロで描ききった。長塚は劇中で、妻に先立たれた77歳の元大学教授・渡辺儀助を演じた。映画への主演は、13年公開の「ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~」以来12年ぶり。この日、登壇した黒沢あすか(53)が儀助の心中に幻想的に現れ、支配する妻・信子を演じた。

1月17日の公開から1カ月が過ぎたが、この日も客席は満席の盛況だった。長塚は反響を聞かれると「道を歩いていて、同年代の方に『おっ!』と気安くあいさつしてもらえる。ずっと同じ地域に住んでいて、同級生もよく会うんですけど『今回、初めてお前は良い仕事をしたな』という評価で喜んでくれ、この映画を熱く語ってくれる。これまで、そういうことはなかった」と笑みを浮かべた。

コンペティション部門に出品された24年11月の東京国際映画祭では、長塚が最優秀男優賞を受賞。1974年(昭49)のフランス映画「パリの中国人」でデビューして、俳優人生50年を迎え、自身初となる国際映画祭で主演男優賞の受賞となった。さらに吉田監督が監督賞、作品が東京グランプリ/東京都知事賞と、併せて3冠を獲得。邦画の3冠制覇は、2005年(平17)の、佐藤浩市(64)主演の根岸吉太郎監督(74)の「雪に願うこと」以来19年ぶり。邦画の最高賞受賞、日本人俳優の最優秀男優賞受賞も、19年ぶりの快挙となった。

長塚は、そのことを踏まえ「年の割には、よく頑張ったなと思ってくださったのかしら? 作品全体のグレードですからね。黒沢さんや皆さんに助けられ、やっと。黒沢さんとのシーンは楽しかった。ご褒美をいただいて、申し訳ないなと」と黒沢ら共演陣に感謝。撮影を振り返り「出ずっぱりで、体力的にはヘロヘロだったんだけど、一般の民家を借りて撮影はやりにくかったと思うんだけど、よくやってくれた。優秀で、いちいち助けられた。監督にね…深く理解されて、どうもありがとうございました」と製作スタッフ全員に感謝した。

3月16日に香港で授賞式が行われる、アジア映画業界の振興を目的として07年に創設された、アジア全域版アカデミー賞「アジア・フィルム・アワード(AFA)」でも作品賞に加え、吉田大八監督が監督賞、長塚が主演男優賞、長塚演じる儀助の大学の教え子・鷹司靖子を演じた瀧内公美(35)が助演女優賞、四宮秀俊氏が撮影賞、宮本茉莉氏が衣装賞と日本映画としては最多6部門にノミネートされた。

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