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人気作家ヨシタケシンスケを発掘した出版社の驚きのルールとは



人気絵本作家、ヨシタケシンスケさまをご存知でございましょうか。


今年7月にはN H Kの人気番組「あさイチ」にもご出演されておりました。一昨年には「情熱大陸」、今年5月には「世界一受けたい授業」にもご出演。


絵本作家というジャンルを超えて注目を集めている作家でございます。


人気の秘密は、大人もハマってしまう(大人こそハマってしまう)独自の視点とクスっと笑えるユーモアでございます。


「MOE絵本屋さん大賞」をはじめ数多くの絵本の賞を総なめ。2018年のこどもの本総選挙の上位10冊に4冊もエントリー。2019年には、『つまんない つまんない』が、ニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。英語やフランス語、韓国語など11の言語に翻訳され、日本のみならず海外からも大きな注目を集めている絵本作家でございます。


そんなヨシタケシンスケさまを発掘したのが、ブロンズ新社という出版社でございます。昨今の絵本ブームの火付け役とも言われ、魅力的な絵本、絵本作家を次々と世に送り出している出版社でございます。



ヨシタケさまのデビュー作「りんごかもしれない」をお読みになった方は、お分かりだと存じますが、読むと、「え、これ絵本なの?」と思うこと、間違いナッシングでございます。過去にないスタイルの絵本なのでございます。


絵本というより「りんご」をお題にした大喜利ブックのような、そんな今までに見たことのない絵本なのでございます。


ブロンズ新社が最初に手掛けた絵本も「え、これ絵本なの?」的な絵本でございました。人気絵本作家、五味太郎さまの人気ロングセラーの「らくがき絵本」でございます。その名の通り、本に直接らくがきができる絵本でございます。1990年にシリーズ第1作目「らくがき絵本 五味太郎50%」を出版した際には、これまでにない画期的な参加型絵本として注目を浴び、現在、シリーズ累計8作、17言語で出版されている世界的な人気ロングセラー絵本でございます。



ブロンズ新社は、このような斬新な絵本を続々と出版している出版社なのでございます。


そんなブロンズ新社ですが、絵本出版の歴史は浅く、絵本業界の中では後発組と言われております。元々は翻訳出版などを手掛けており、2000年に絵本にシフト、他社にない絵本を作ろうと新人発掘に力を入れてきた出版社でございます。


その勢いはゴイスーで、人気絵本ランキングでは、出版社が数多あるなか、毎年、続々とブロンズ新社の絵本がランクインしてまいります。年によっては、絵本の売れ筋トップ10のうち5作品を占めることも。


さらに、ゴイスーなのが、ブロンズ新社のルール(出版方針)でございます。


1年に100冊以上出して、ヒット作を狙う出版業界にあって、ブロンズ新社は、1年に12冊しか出版しない、こんなルールがあるのでございます。


その時間を新人発掘にかけているのではないかと……。


とにかく、年間約5000冊出版される児童書の中から、その12冊が人気ランキングに何冊もランクインしてくるのですから、驚異のヒット確率でございます。


ブロンズ新社は、「りんごかもしれない」以外にもヨシタケさまの絵本を出版しており、ヨシタケさまの絵本だけでも、世界で320万部の売り上げを記録しております。


ヨシタケさまの絵本以外にも、「だるまさん」シリーズ、「リサとガスパール」シリーズ、tupera tuperaさまの「しろくまのパンツ」など、数々の人気絵本を出版されております。


芸術の秋、大人絵本デビューを考えていらっしゃる方は、この機会に、ブロンズ新社の絵本をご体験してみてはいかがでございましょう。


 


(文:絵本トレンドライター N田N昌)

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