Meta社は米国時間3月14日の開発者向けのブログ投稿にて、ゲームエンジンUnreal Engine 5に対応することを明らかにしました。
ただし、Unreal Engine 5の主要機能のうちモバイルには対応していない「Nanite」「Lumen」と呼ばれる機能については利用できないとのことです。
Meta Quest2がUnreal Engine5に対応
今回Meta Quest2への対応が明らかになったUnreal Engine5は、Epic Gamesの3Dゲームエンジン「Unreal Engine」の最新バージョンです。
高度なプログラミング技術がなくても、クオリティが高いゲームを開発することができる機能が数多く実装されています。
・ドラゴンクエストXII
・キングダムハーツⅣ
をはじめとする人気ゲームの開発で使われていることでも有名です。
Meta社は、Epicのゲームエンジンを使用することを選択した開発者は、QuestアプリケーションにUnreal Engine5を使うべきとしています。
それでも、Unreal Engine 4ベースのアプリをMeta Quest StoreやApp Labに配信することはでき、2023 年末までは重大なバグ修正に対応するとのことです。
また、2023年中に公式サポートが終了する初代Questは、Unreal Engine5に対応することはないということも明らかにされました。
「Nanite」と「Lumen」はMeta Quest2で動作せず
Unreal Engine5の最大の特徴として「Nanite」と「Lumen」と呼ばれる2つの新しい機能が搭載されています。
しかし、この2つの機能はMeta Quest2では動作しません。
「Nanite」と「Lumen」は、単にモバイルプロセッサーで動作するように作られておらず、Androidにまったく対応していないからです。
「Nanite」は地形や背景のポリゴン表現を仮想化する機能で、3Dモデルを高速で効率的にレンダリングすることが可能です。
これまでは粗く表現されていた壁や背景などが細かい3Dジオメトリとして表現できるようになるため、遠近感や現実感が増した実写のような仮想空間を表現できます。
もう一つの「Lumen」は、間接光や反射を考慮したライティング計算をリアルタイムで行うという機能です。
ソフトウェアとハードウェアの両方のレイトレーシングを使用してよりリアルなライティングを行うことができるため、仮想空間での光と影のでき方をより現実に近いものに表現できます。
なお、Epic社はLumenに関するコメントで、「モバイルレンダラー用のダイナミックグローバルイルミネーションシステムを開発する予定はない」としています。
まとめ
Meta Quest2がUnreal Engine5に対応していくことが明らかになりました。
Unreal Engine5は市場で最も強力なゲームエンジンの1つであるため、対応していくことは自然なことと思われます。
とはいえ、現状Questアプリの開発者はシェアNo1でより使いやすいUnityを採用していることが多く、ユーザーがUnreal Engine5の恩恵を感じるのはまだ先になりそうです。
参考:Meta Quest Gets Unreal Engine 5 Support Minus Two Headlining Features[Road to VR]
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