猫を飛行機に乗せることはできるのか?
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たいていの航空会社で猫を飛行機に乗せるのは可能です。
- ANA…国内線 国際便共に犬や猫などを預けることができます。
- JAL…国内線 国際便共に犬や猫などを預けることができます。
- SKYMARK AIRLINES・・・国内線 国際便共に犬や猫を預けることができます。
- その他 DeltaやAir Franceをはじめ、多くの航空会社では 国内線 国際便問わず犬や猫を預けることができます。
※ただし、それぞれの航空会社により規定があり、それを満たない場合は利用ができません。
特に、航空輸送時の環境の変化を受けやすい短頭種(パグやシーズーなど)の犬や猫は預けることができない場合があります。各航空会社のホームページをご確認ください。
利用する航空会社に直接確認しましょう。そして Jetster やPeach Aviationといった格安の航空会社では、犬や猫の預かりをしていないので注意が必要です。
猫を飛行機に乗せるとき注意したいこと
犬や猫は基本的に キャリーバッグやケージに入れて貨物室に乗せることになります。
犬や猫が乗る貨物室は、客室と同じように気圧や温度の空調調整がされていますが、客室よりも外気の気温の影響を受けやすいため、炎天下の日などには貨物室にいる動物は熱中症になりやすいです。
猫にとって、環境が変わるのはとてもストレスがかかります。体調を崩すこともあるので、できる限り配慮してあげましょう。
猫を飛行機に乗せる場合、注意点は犬と同じですが、猫のほうが環境の変化によるストレスに弱いので、普段からキャリーバッグやケージを利用して出かける練習をしておくと良いですね。
乗り物に弱い猫には…
中にはストレスに耐えられず大興奮してしまう猫もいます。
どうしてもの場合は、動物病院で精神安定剤を処方してもらう方法もありますが、米国獣医師会(AVMA)では 長距離移動の猫に鎮静剤の使用を勧めていません。
乗り物酔いがあり、乗り物に乗るとよだれや嘔吐といった症状がでる猫は、病院にて酔い止め薬をもらえます。鎮静剤と比べると 効き目が強過ぎず、副作用も少ないです。
また、リラックス効果があるフェロモン製剤で フェリウェイという薬がありますが、車で移動中の興奮や嘔吐、排泄や鳴き声が少なくなったという報告があります。
飛行機移動にも使えるので、よく獣医師と相談してみてくださいね。
猫を飛行機の機内持ち込みはできるの?
国際線の場合は、飛行機の機内持ち込みが許されている航空会社が多いようですよ。
離れた暗い貨物室に運ばれるのではなく、手荷物としての扱いで飛行機の機内持ち込みできますので、家族の一員である猫ちゃんと目的地まで一緒いられます。
飛行機の機内持ち込みの方が、貨物室からの受け取りの時間の手間もありませんから、飼い主さんも安心ですよね。
しかし、各航空会社さんによっては フライト便による航空機の種類や季節(特に夏季期間)により、猫を飛行機の機内持ち込み規定が変更になる場合があります。
また、渡航される国によっては、猫を飛行機の機内持ち込みでの入国が許可されていないこともありますので、事前の確認をしておくことをお勧めします。
そして、残念ながら国内線の場合は、猫を飛行機の機内持ち込みは難しいようです。
猫を飛行機の機内持ち込みではなく、搭乗手続き時に、申請をして貨物室へ預けてもらうことになります。 どの航空会社も原則として、一つのケージに対して猫一匹となっています。
ペットケージをお持ちでなくても、各航空会社さんのサイズ規定に沿った、ケージやキャリーバッグの販売やレンタルもあるようなので、ご利用の際は、それぞれのご利用する航空会社へ料金やケージがレンタルできるのか、事前にお問い合わせ下さい。
出発前の準備も大切です
フライトの当日に向け、出発前の準備も大切ですよね。特に 海外に行く際には入国に必要な書類があります。
渡航先により 入国はな必要な書類が多少異なる場合もあり、また 変更することもありはため、事前に大使館に連絡をして調べましょう。
無料ではありませんが、心配でしたら手続きの代行サービスもあります。
例えば、以下のような許可証や証明書、検査が必要になります。
- 事前許可証(パーミットサティフィケートまたはライセンス)
- 在住期間の証明書
- マイクロチップの装着と証明書
- 猫白血病などの予防接種と証明書
- 狂犬病ワクチンの接種とその証明書
- 寄生虫などの予防接種と証明書
- 健康証明書・血清検査
など。
フライト前には 必ず動物病院で健康チェックをしましょう。
特に高齢猫や長時間の移動は過度のストレス状態になる危険があります。重篤な病気がないか事前に検査をして、提出書類に健康証明書が必要な際には 証明書をもらいましょう。
既に通院している病院がある場合、そこで紹介状や治療報告書もらっておくと引っ越し先でも病院探しに困らず、治療が続けられるでしょう。
ワクチンやマイクロチップについてですが、猫を海外に送る場合、入国可能なほとんどの国で狂犬病のワクチン接種とマイクロッチップの埋め込みが義務づけられています。
ワクチンの接種をいくつも受ける場合には、数ヶ月時間を要します。そして証明書類が必要になるので、数ヶ月前から余裕を持って準備しましょう。
キャリーのサイズや重量制限などは利用する航空会社により違うため、必ず条件を確認しましょう。国際線の場合で機内持ち込みが可能な場合、事前に予約が必要です。
ペルシャやエキゾチックショートヘアといった短頭猫種と呼ばれる鼻が短い猫は、熱中症や酸素欠乏になりやすいため飛行機の利用ができないことがあります。
猫種についても、必ず航空会社に前もって確認しましょう。
飛行機に乗るまでのながれ
当日は出発前に食事を与えておきましょう。嘔吐を防ぐため、基本的には出発の3~4時間前に食事を終わらせておきましょう。
飛行中は胃を空にしておくのがオススメですが、あまりにも空腹にならないように移動時間といつもの食事の時間を考慮しましょう。
猫の年齢によっては、担当の獣医師にアドバイスを求めた方が良いですね。
飼い主さんのチェックインの他に猫のチェックインをする必要があるため、時間に余裕を持って出発しましょう。
猫が耐える移動時間をできるだけ減らすため、ギリギリに行動したい気持ちはわかりますが、搭乗の3時間前には空港に到着するようにしましょう。
初めての場合や 飛行機を利用する時期によっては、思いの外手続きに時間がかかることがあります。
トイレを済ませたか確認しましょう。そして猫も規定の時間までに余裕をもってチェックインを済ませてくださいね。
チェックインが済んだら、猫は手荷物預けカウンターにて待機します。カウンターから飛行機に乗せるまでに入れられる貨物室には空調設備が無いため、出発の直前までカウンターや空調設備のある場所で待機させるのです。
また、慣れない環境で過ごさなくてはならない猫のために、お気に入りのオモチャや、水サーバー、ペットシーツ、おやつ、ブランケットや保冷グッズ(夏場)などをケージに入れてあげると良いでしょう。