犬はどれくらい寝るの?

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犬は比較的睡眠時間が長い動物と言われています。
人間の場合は平均睡眠時間が8時間ほどですが、犬の場合はもっとずっと長く、成犬の場合は12時間から15時間も寝るとされています。
1日の半分以上を寝ているということなのでかなりの睡眠時間です。
元気な犬を見ていると非常に活動的なので、あまり寝ないイメージがあるかもしれません。
しかし実際のところ犬は非常によく寝ているのです。
活動量が多い分、逆にしっかり睡眠をとってエネルギーを蓄えなければいけないのかもしれません。
子犬の場合はさらに睡眠時間が長くなります。時間にして18時間から19時間寝るとも言われています。つまり1日の大半を寝ているというわけです。人間の赤ちゃんの場合もよく寝ています。
寝ることで成長ホルモンの分泌がよく行われるからと考えられますが、犬の場合にもそれは当てはまるのかもしれません。
またこれも人間の場合と同じですが、老犬が寝る時間も非常に長いです。
少しずつ睡眠時間が長くなっていき、最終的には1日の大半を睡眠に費やしているような感じになります。
これは体力が衰えてしまっているからです。消費された体力と睡眠時間の長さによってカバーしているということです。
犬の睡眠時間が長い理由には他にも理由が考えられます。
例えば犬が野生で生活していたころの名残として睡眠が長い可能性もあります。
犬は野生だったとき夜行性でした。
しかし人間と長く生活するにつれて睡眠のリズムが変わりましたが、まだ昼間に寝る習性が残っているのかもしれず、そのために睡眠時間が長いといわれています。
また他の理由としては、犬の質が主にレム睡眠であるという点もあげられます。
野生の頃は外的の存在がネックになってすぐに起きられるように浅い眠りであるレム睡眠が優勢でしたが、それが今でも続いているというわけです。
犬種によって睡眠時間は変わる?

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犬は犬種によって睡眠時間に違いがあるのでしょうか。
一説によると大型犬は長い睡眠時間を必要としているといわれています。
例えばマスティフやセントバーナードなどは超大型犬ですが、その体の大きさに比例してエネルギー消費量も多くなります。
それはつまり回復するための睡眠時間も必要とされるということです。
しかし体の大きさだけで睡眠時間の差が出るわけではありません。
例えばいわゆる作業犬といわれる犬種の場合は、睡眠時間が短い傾向にあるとされています。
これは長時間の活動に適用するためという意見があります。この犬種の代表としてはシベリアンハスキーやボーダーコリーなどがあげられるでしょう。もちろん個体差があるので一概には言えませんが、一般的にはそう言われています。
犬の睡眠不足

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人間の世界ではよく睡眠不足という言葉を耳にします。
インソムニアという言葉も時々聞かれることがあります。
どちらにしても睡眠の問題であり、もしこの問題が習慣化してしまうと体調を崩してしまうこともあります。睡眠時間をしっかり確保することは健康を保つ秘訣です。では犬にも睡眠不足の問題が起きることがあるのでしょうか。
結論から言うとあります。
以下のような場合に発生します。
- 神経質や臆病
- 体力がありすぎる
- 何かに反応している
- 病気
例えば子犬の場合、神経質や臆病などの性格の問題で寝つきが悪いことがあります。
これは特に生後一歳くらいまでの時期に起きることです。成犬でもそれは起こります。
例えば体力があまっているときにそれが起こります。
犬が十分に運動できなかったときや飼い主と遊べなかったときには体力が有り余っています。
そして運動してないため体力が有り余って睡眠不足になっているという可能性があります。
このような場合は犬が飼い主をなかなか寝かせてくれない場合もあり、お互いに健康状態が悪くなるリスクがあります。そのため長い間放置する生活が続いている場合は、ペットシッターなどを頼むと良いかもしれません。
ちなみに犬は長い時間放置されるとうつ病ぽくなると言われています。
運動不足に睡眠不足、そして愛情不足が重なると犬に良いことはありません。
そのためできるだけ早いうちに解決策を考えると良いでしょう。
さらに何かしらに反応してしまって寝られないという可能性もあります。
犬は非常に聴覚が優れている動物です。そのためちょっとした物音にも反応して、それに向かって吠えてしまうことがあります。
例えば屋根裏にいる小動物に反応しているのかもしれません。場合によっては病気を疑った方が良い場合もあります。この点に関しては後で詳述しますが、ストレスや皮膚病などによって睡眠不足になることもあるようです。
睡眠不足になるとどうなる?

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犬の睡眠不足が続いてしまうとどのような事が起きるかというと、まずストレスが増えます。
時間をしっかり確保することで健康を維持できますが、それができなければストレスがたまってしまうリスクがあるでしょう。
人間の場合にも同じことが言えます。ストレスが続いた状態になると問題行動を起こす確率もあがってしまうでしょう。
また寿命が短くなってしまう恐れもあります。
睡眠状態の悪化は身体的・精神的な悪影響を及ぼします。その結果寿命が縮まってしまうのです。
さらに免疫力が低下してしまい病気になりやすくなってしまうかもしれません。飼い主からすればいつまでも相手が健康でいてくれることを願うものですが、睡眠不足は愛犬の健康を根底から害してしまう危険があるため、できるだけ早いうちに対策を講じてあげる必要があります。