犬が怖がりになる理由

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社会科教育不足
犬には人間の義務教育期間のようなものがあります。
生後8週齢から12〜13週齢にかけてが「社会化期」と言って、社会からの刺激を受けて、生涯その子の性格や物事の思考に影響を及ぼし、犬が社会に適応していくとても大切な成長時期というものがあります。
この期間にどれだけたくさんの「楽しい経験」をさせ、「良い印象」を刷り込んだかによって、その子が将来何事にも動じない生涯を送れるか、何かにびくびく怯えた生涯を送るのかが決まってしまう可能性が大きいといえます。
ですからこの大切な時期に・・・
- 出来るだけたくさんの人と接し、
- 犬友を作ることや、
- 車に乗せてドライブを楽しんだり、
- お散歩に行って自転車やバイクを感じさせたり、
- 動物病院を大好きと感じさせたり、
- お留守番なんてへっちゃらさ!
ということを飼い主さんが教えてあげることによって「ビビリ犬」にならないように教育していくことが必要です。
しかし飼い主さん的には頑張って教育してきたつもりであっても残念ながら「ビビリ犬」になってしまった・・・というワンちゃんもいます。
そんな時にはどのように対処したら良いのでしょうか?
まずは、実際に犬が不安や恐怖を表している時のしぐさや行動をご紹介していきたいと思います。
犬が怖がっている時の11のしぐさ・行動

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1. 恐怖心で吠える
犬にとって怖いものや嫌な経験に出会った時、自分を守るために恐怖心から吠えることがあります。
「こっちに来るな」「向こうに行け」という気持ちで吠えているのでしょう。
2.しっぽが垂れている、または股の下に巻き込んでいるいる
この行動は怖い時の典型的なものです。
垂れたしっぽは自信のなさの現れです。
雷の時や、いやいや連れてこられた動物病院での診察時など不安や恐怖を感じた時にしっぽを垂らします。
また、急に何か大きな音がしてびっくりした後も不安が垂れたしっぽに現れます。
しかし、具合が悪いとか、どこかに痛みがあるような場合もしっぽが下がりますのできちんと見極めは大切です。
さらにしっぽを股の下に巻き込む理由は、肛門を隠しているのです。
なぜ肛門を隠すのかというと、自分の情報がいっぱい詰まっている肛門線のにおいを相手に嗅がれないようにしているからです。
犬にとっては強度のストレス状態になっているかもしれません。
ほかの犬に吠えられた時や、たくさんの人が集まっているところに行った時などこのような傾向が現れることが多いです。
そんな時には、怖がっているものから愛犬を離してあげてください。
3.片足上げてストップ状態
突然正体不明の音が鳴ったり、ほかの犬が近くにいたりするとなど警戒心が高まり片足を上げてピタッと動きが止まることがあります。
まるで恐れのために身動きができなくなってしまいフリーズしてしまったかのように見えるのですが、実はこの体勢、犬にとっていち早くその場を離れられる体勢なのです。
こんな体勢も怖い気持ちの表れです。
4.耳を寝かせる、上半身が後ろに引けてくる
犬は耳でも感情を表現します。
嬉しい時にも耳を後ろに寝かせたりしますが不安な時、警戒している時、恐怖を感じている時などにも耳を寝かせます。
嬉しいのか恐怖なのかは表情で読み取ることができますが、姿勢でもわかります。
怖がっている時には下半身が引け、体勢が低くなっています・・・人間でいうとへっぴり腰という感じです・・・このような体勢になっているワンちゃんはかなりのストレスがかかっていますし、怖さゆえに唸り声を上げているワンちゃんもいます。
ワンちゃんが怖がっている対象が人や犬であるならばそれ以上近づかないようにして、徐々に離れて距離をとるようにしてください。