大学生活でおなじみの、「単位」や「学費」といった言葉を英語で何というかご存知ですか?
これから留学する方はもちろん、ビジネスや友人同士での国際交流の場においても学生生活の話をする機会は少なくないのではないでしょうか。この記事では、そのような大学生活に欠かせない英単語をまとめてご紹介いたします。
現在の日本の学校制度は欧米の制度をベースにして再編されたので、基本的には同じシステムにのっとっています。しかしながら、文化や経済状況が違えば、いろいろ面で違いが生じてくるようで、筆者自信、アメリカの大学院に留学をしていたことがあるのですが、「あれっ」と思うことが度々ありました。
この記事では、そのような日本とアメリカの大学制度の違いについても、ご紹介させていただきたいと思います。
大学生活に関連する英語表現
学年や専攻に関する英語表現
まず、「私は大学生です。」 と自己紹介する際には、
I am a university student./
I am a college student.
のように言います。在籍学年については、in ○th year(○年生です)という表現を使って、
I am in the first/second/third/fourth year.
1/2/3/4年生です。
と言います。「何年生ですか?」と聞く時には、
What year are you in?
と聞けばOKです。
また、大学院がある大学では、大学院生のことをgraduate studentもしくはmaster/PhD studentと呼び、大学学部生(いわゆる大学生)のことをundergraduate studentと呼ぶことがとても一般的です。
他によく聞かれる質問としては、
What is your major?/
What are you majoring in?
専攻は何ですか?
などがあります。これには、
My major is computer science./
I major in computer science.
コンピュータ科学専攻です。
と答えればOKです。以下にいくつかの専攻とその英語表現をまとめてみました。専攻の種類はとても多いので、全てを網羅できていませんが、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- literature(文学)
- education(教育学)
- law(法学)
- economics(経済学)
- medicine(医学)
- pharmaceutical sciences(薬学)
- agriculture(農学)
- engineering(工学)
- business(商学)
- sociology(社会学)
- art(芸術学)
講義や単位に関する英語表現
講義のことは class と言います。
I have three classes today.
今日は3つ講義があるよ。
というように使います。「講義を休む/サボる」と言うには、miss/skip a classという表現を使います。
「講義中」というには、during class と言い、
My phone rang during class and it was embarrassing!
講義中に電話が鳴って、恥かいたよ。
などというように使います。
授業の単位は、unit と言い、通常A(90点~)、B(80~89点)、C(70~79点)、D(60~69点)とF(~59点)の5段階でつけられます。学校によっては、Aの中でも93点以上でA+、それ未満はA-などという細かな分類がある場合もあります。
講義の課題は、homework/assignment と言います。レポートのような小論文を書くものは essay/report/paper、チームまたは個人で調べて発表するものはprojectなどと言ったりもします。
When is the assignment deadline?
課題の締め切りいつだっけ?
Did you hand in the report?
レポートもう提出した?
Universityとcollege, community collegeはどう違う?
上に述べたように、「大学」を英訳する際に、university もしくは college と言うというのはご存知の方も多いかと思います。しかしながら、この2つの単語は異なる意味を持っています。アメリカ人に聞いてみたところ、この2つの使い分けは、「研究をするかどうか」がポイントだそうです。 university は「(大学院のついている) 研究をする大学」で、collegeは「(大学院のない)研究をしない大学」ということになります。
さらには、collegeには、4年制のものと、 community college という2年制のものがあります。community collegeは、日本でいう短大に近いですが、入学試験がなく授業料も低いので、老若男女問わず誰でも入りやすい垣根の低い学校になっている上、成績が良ければ4年制大学に編入できるというチャンスもあります。
日本とアメリカの大学制度の違い
新学期が始まる時期
日本では、4月から新学期が始まり、3月に終わります。一方アメリカでは、9月に始まり、6月に終わります。日本の大学では一般的に、夏季休暇(8,9月)と春季休暇(2,3月)の2回の長期休暇がありますが、アメリカには3ヶ月ほどの長期の夏休みがあり、春休みはありません。
講義のある期間のことを、日本語では「学期」などと言いますね。英語では、 semester もしくは quarter と言います。semester は2学期制の学期で、一学期あたり18週間ほどの長さになっています。quarter は4学期制の学期で、10~12週間ほどの長さです。他にも、session/term といった呼び方もします。
とびきり高額なアメリカの大学授業料
日本の国公立大学の学費は年額60万円くらいだと思います(もちろん大学や学部によって異なるとは思いますが・・・)。日本でも年々増額している学費について度々問題として取り上げられますが、アメリカの大学は比べ物にならないくらい高額です。アメリカの大学の学費は、出身州内で進学すれば100万円程度におさえられますが、州外であれば、大学公立でも年額 200万円以上かかります。私立ではさらに高額になり、年額300万円以上かかります。
しかしながら一方で、アメリカでは奨学金制度が比較的充実しています。日本でよく利用されている「奨学金という名のローン」とは異なり、返還不要の奨学金も多くあります。つまり、アメリカでは自然と「成績優秀者とお金持ちのみが大学に通える」という状況になっています。
一方、上でご紹介した community college(2年制の短大)の学費は、年額30万円程度と比較的安価です。このため、「進学したいが成績もあまり良く無く、お金も無い」という人は、この community college に通うことになります。また、アメリカ国外からの留学生にとっても、留学予算が限られているという場合には、最初の2年間をcommunity collegeで過ごし、その後4年制の大学に3年次から編入するというプランは魅力的なようです。アメリカ国外の留学生の community college 学費は、少し高めに設定されており、年額60万円程度だそうです。
給与がもらえるアメリカの大学院(博士課程、PhD)
上では日本に比べてアメリカの大学の学費が高額であることをご紹介しましたが、大学院(博士課程)に進むとこれは逆転します。アメリカでは、基本的に全ての博士課程学生は、月額2000~3000ドル程度の金銭的なサポートを受けています。学費も、所属する研究室から支払われます。
一方、日本では、博士課程学生に対するサポートはとても少ないです。約3割程度の学生は全額自己負担で、残りの学生も、奨学金を得られる人はほんの一部です。最も採用数の多い博士課程学生向けの奨学金制度は、日本学術振興会の若手研究者育成プログラムで、月額20万円の返還不要奨学金が支給されますが、1年目から採用される博士課程学生は全体のうち1.9%、2年目からは6.3%だそうです(平成26年度)。このような背景から、日本では「研究が好きな人」が博士課程に進み、アメリカでは「優秀な人」が博士課程に進む、という状況になってしまっています。
以上、いかがでしたか?これから留学する方などは、ぜひここで紹介した英語表現を使ってみてくださいね。この記事が日本とアメリカの大学制度の違いに興味をもっていただくキッカケになれば幸いです。