はじめに
台湾北西部に位置する苗栗県。客家の集落が多いことで知られ、客家料理を楽しんだり、春には花布のモチーフでもあるアブラギリの花見に多くの人が訪れる土地です。また、大湖地方はイチゴの一大産地で、秋から春にかけては、イチゴ狩りを楽しむ人々で賑わいます。苗栗まで足を伸ばすなら、植物工場「雅聞香草植物工廠」(ARWIN Plant Factory)もぜひ立ち寄りたいスポット。2ヘクタールもの広大な敷地に作られたハーブ園で、癒しのひとときを過ごしてみませんか。
これぞ大手の心意気! いくつもの植物公園を無料で開放。
「雅聞香草植物工廠」を経営しているのは、化粧品や美容関連商品を手がける有名メーカー・雅聞生技集團(ARWIN GROUP)。化粧品の原材料でもある植物を身近に感じてもらうべく、植物をテーマにしたレジャー施設の運営に意欲的で、600種以上の植物と1万株超の世界のバラが見られる「雅聞七里香玫瑰森林」が苗栗に、バリ島を彷彿とさせる国内最大級の南国風公園「雅聞峇里海岸」を雲林県斗六市に、ヨーロッパの宮廷庭園をイメージした「雅聞魅力博覽館」を楊梅にオープン。国内外の人々に無料で憩いの場を提供しています。
色とりどりのバラの麗しい姿と馨しい香りに包まれるひととき。
今回紹介するのは、苗栗の三義地区にある「雅聞香草植物工廠」。広大な敷地内には、南国風のデッキチェア、噴水、色とりどりの薔薇が咲き乱れる散歩道、オランダをイメージした風車、フラワーゲート、ハーブ園などなど……趣向を凝らしたスペースづくりで、飽きることなく過ごせます。
写真映えするスポットに事欠かないなか、外せないのがイギリス原産のバラ「ジュリエット」の存在。幾重にも重なった花びらの神秘的な佇まいには、見るものを引込む不思議な力を感じます。
メルヘンチックなデコレーションで多肉植物の魅力を表現。
また、300種以上の多肉植物を集めたメルヘンな世界「微森林狂想曲」にも注目を。多肉植物界の黒バラとも呼ばれるクロホウシ(アエオニウム)、パイナップル科の珍しいサボテン、観葉植物として人気のクラウンアガベなど、多肉植物の奥深さに触れられる興味深いスポットです。
バラ園のかぐわしさとは、また趣が異なる“香りの園”がハーブ園です。レモングラスの爽やかさ、ミントの清涼感など、薬用植物の独特の香りなどなど、庭園をひとまわりすれば、好みの香りがきっと見つかるはず。
自分だけのサボテン・ワールドをDIY。
多肉植物に魅せられたなら、DIYクラスへの参加がオススメ。平日は事前予約をすれば、多肉植物体験コースまたは香りアイテム作りのコースに参加が可能。休日は11時から、香るぬいぐるみ、またはバスボール作りのコースを用意しています。専門講師の指導のもと、自分だけの癒しの小宇宙を創造するプロセスで、多肉植物の魅力にますますハマること請け合いです。
また、お子様連れには、DIYクラスのほか、清潔な白砂で作られた砂場が好評です。
LEDで育てられるクリーンな野菜、その味やいかに?
そして施設名にもなっているメインスポット植物工場へ。こうした施設を一般に公開したのは、台湾ではここが初めてなのだそう。
窓越しに参観できるのは、LEDの光で水耕栽培される野菜で、これらは完全無農薬で残留金属もゼロ。先端技術で作られた、新鮮でクリーンなオーガニック水準の野菜は、持ち帰りも可能です。
シャキシャキで甘みたっぷりの野菜は、園内のレストランも提供していて、特製和風ゴマドレッシングでいただく採れたて野菜は、格別の味わいです。
おわりに
時間に余裕があれば、雅聞生技集團の商品が購入できる「體驗館」へ。ここには、ARWINブランド、BIOCHEMブランドのアイテムのフルラインナップが並びます。自分用にはもちろん、MIT(メイド・イン・台湾)のおみやげとしても最適です。
「體驗館」での購入レシートを提示すると、園内レストランの各メニューが半額に。お買い物は食事の前に済ませるのがお得です。
ブラブラと散策するもよし、レストランでひと息つくもよし。見どころ満載の「雅聞香草植物工廠」、入場は無料です。苗栗を訪れる予定があるなら、ぜひ旅のプランに組み込んで。
◆雅聞香草植物工廠
住所:苗栗縣三義鄉西湖村八櫃42號
電話:+886-37-879-818