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私は”フチ子”と旅にでる。フォトジェニックなカプセルトイとは




はじめに


“コップのフチに舞い降りた天使”こと「コップのフチ子」を、ただのカプセルトイだと侮るなかれ。フォトジェニックな彼女を旅のお供に連れて行けば、撮影が楽しくなること請け合いなんです。特にSNSと相性抜群のフチ子は、一人旅の記録としてのシェア写真のクオリティをぐっと上げてくれます。その方法を、ちょっとした撮影テクニックとともに紹介します。

Photo/芹澤裕介(人物)、奇譚クラブ(静物)
「ぬい撮り」ならぬ「フチ子撮り」

「ぬい撮り」ならぬ「フチ子撮り」


数年前、NHKの朝番組で取り上げられたのを機に流行った「ぬい撮り」。少し前だと「中井正広のブラックバラエティ」(日テレ系)の“軍手のクレッシェンド君”や、「にじいろジーン」(フジ系)の“ジーンちゃん”がそれにあたるかもしれません。

5年くらい前に勤めていた会社の上司が、社員旅行に見たこともない人形を持ってきて写真に撮っていましたが、あれは「ぬい撮り」だったのだと今になって知ります。あのときは少し心配したものだが、流行るほど皆がやっていたものだったとは。

さて、シェア全盛期にあって、旅先で写真を撮りSNSに投稿するのは当たり前。特に2016年現在はFacebookやTwitterよりもInstagramに人気が集中していることから、いかに良い写真を撮るかは、旅行における大きな課題になっています。

少し前から「自撮り」が一般的になっているものの、自撮り棒などを使った撮影は周りに迷惑をかけることもあり、最近は観光地でのトラブルを耳にすることも増えてきました。また、「自撮り」はだいたい構図が似てしまうこともシェア写真としてはクオリティに欠けます。やはり、自らを被写体とする方向は避けたいなと。そこで今回は、「ぬい撮り」ならぬ「フチ子撮り」を提案したいと思います。 フチ子と一緒に撮るだけで“作品”に

フチ子と一緒に撮るだけで“作品”に


旅のお供にするのは、ぬいぐるみではなく、カプセルトイの「コップのフチ子」。2012年に発売された体長(?)5cm程度の女の子は、“コップのフチに舞い降りた天使”という触れ込みで登場し、いまやシリーズ累計1100万個を売り上げるモンスターカプセルトイにまで成長しました。

見た目のかわいらしさと、“何かのフチにひっかける”という斬新な遊び方が若者のSNS投稿心をくすぐり、発売当初からかなりの数がシェアされました。SNSではおなじみの食事シーンをはじめ、体にひっかけたもの、動物とからんだもの、そして風景の中に溶け込ませたものなど、多彩な作風が並びます。

とにかくフォトジェニックなフチ子と撮る写真は、シュールですが、かなりセンスのある“作品”に仕上がるから不思議。写真の中にフチ子がいるというだけで、そこに何かしらのストーリーを見出してしまうんです。

おすすめの撮影テクニックは、【物体とからませる】【大量に登場させる】【シルエットを利用する】の3つ。そこにある物体を背景にするのではなく、フチ子が登場する舞台にすることで写真の臨場感がアップ。数を動員すればダイナミックな印象になるし、多少の撮影のヘタさならごまかせます。また、フチ子の“おさげ”やアクロバティックなスタイルは、写真に動きとアクセントをもたらしてくれます。メーカーである奇譚クラブのブログには、かなりクオリティの高い作品が紹介されているので参考にしてみて。

奇譚クラブのブログはこちら


フチ子の生みの親は奇譚クラブ&マンガ家タナカカツキ氏

フチ子の生みの親は奇譚クラブ&マンガ家タナカカツキ氏


そんなフォトジェニックでかわいらしい「コップのフチ子」をデザインしたのは、「バカドリル」(扶桑社)、「オッス!トン子ちゃん」(ポプラ社)で知られるマンガ家のタナカカツキ氏。制作・販売は、古屋大貴氏率いる奇譚クラブです。

カツキ氏曰く、企画段階からすでにフチ子の写真がSNSで投稿されることを想定していたそう。まさにツボにはまったというわけです。「SUPER CEO」というメディアでは、2016年で設立10周年を迎えた奇譚クラブについて代表の古屋氏に取材をしています。フチ子の背景を知りたい方は読んでみては。

次代を創る情熱リーダーのための電子雑誌「SUPER CEO」はこちら



おわりに


ただ、フチ子に関してただ一つ問題があるとしたら、彼女がどこで手に入るかはメーカーもわからないということ……。カプセルトイというのはそういうものらしい。公式サイトによると、東急ハンズ、ドン・キホーテ、ビックカメラあたりは可能性が高そうなので、その辺りから攻めてみるといいかもしれません。
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