はじめに
古座川市は、和歌山県の東牟婁郡(ひがしむろぐん)にある町の1つです。
その古くは、熊野水軍ゆかりの地で、現在は林業などが盛んな町でもあります。
今回は、そんな古座川市と熊野水軍を巡るおすすめの観光スポットやイベントなどをご紹介いたします。
古座川の歴史
昔、古座川は農耕地には乏しい土地でした。
しかし、現在林業が盛んなことからもわかるように、船の材料となる木材に恵まれていたこと、早い段階から海へと出て行ったことから、水軍が発達しました。
多くの水軍は紀淡海峡や四国、紀伊半島の海域に出没する南海海賊でした。
南海海賊は熊野浦々を拠点としている海の領主たちで、それを熊野別当が統括していたのです。
そして熊野水軍は、当時源氏方と親交のあった新宮別当家と平氏と親交のある田辺別当家と2つの有力な家がそれぞれと親交のあったことから、熊野水軍も源平合戦に参加することとなったのでした。
その後、戦乱の世を抜けると良質な材木を産出していた古座川でしたが、江戸時代になるとその材木よりもウバメ樫を使用した炭づくりが盛んとなりました。
そのため農地面積が少ないにも関わらず、異色の豊かさを誇っていたという歴史があります。
古座川のおすすめイベント
古座川の熊野水軍の名残を残したお祭りが、河内祭り(こうちまつり)です。
紀州藩の「紀州風土記」に記述されているほど、古くからある有名なお祭りとなっています。
かつて、源平の戦いにて勝利をおさめた熊野水軍の凱旋の姿を伝えていると言われており、毎年7月の24日・25日の2日間開催されています。
昔から伝わってきた熊野水軍が使用していた御船(みふね)が再現され、走る姿は圧巻です。
また、熊野地方の獅子舞のルーツと言われている古座流の獅子舞など、珍しい伝統芸能も見ることができますよ。
古座川のおすすめスポット
古座川は、古座川県立公園・吉野熊野国立公園・枯木灘県立公園という3つの国立・県立公園に含まれた地域となっています。
そのため、とても自然豊かで、自然の凄さを体感できるスポットが多いです。
特に、熊野参詣道大辺路街道(くまのさんけいみちおおへじかいどう)は、ユネスコの「紀伊山地の令嬢と参詣道」の1つとして世界遺産に登録されています。
大辺路の大部分は国道などの道路に重複してしまっていることから、元の大辺路をたどる箇所は少ないのが現実です。
ですが、自分が立っている場所を通って人々が熊野大社へと参詣していたことを考えると、なんだか気の引き締まる思いがするはずです。
古座川のおすすめアクティビティ
古座川は川底まで見通せるほど透明度が高く、平成の名水百選にも選ばれているほど水が綺麗な川として有名です。
そのため、ダッキー体験やカヌー体験といったアクティビティも人気です。
カヌーでは専任のインストラクターが丁寧に指導してくれるので、ビギナーさんも安心です。
昔、熊野水軍の船に乗った人々が見た熊野の美しい景色や巨岩などをカヌーの上から見ることができますよ。
ほかにも川でできるアクティビティなどありますので、気になるものはぜひチャレンジしてみてくださいね。
◆古座川観光協会
住所:和歌山県東牟婁郡串本町西向231-3
電話番号:0735-72-0645
古座川観光協会
おわりに
古座川は、秘境という名前にふさわしく、自然豊かな場所です。
また、熊野水軍という特融の歴史ある水軍がいた古座川をぜひ自分の足で歩いてみてくださいね。