Airbnbなど民泊を運営する際に、必ず発生するのが宿泊客への鍵の受け渡しです。ルームキーをゲストに渡す場合、不正に複製されるなどのセキュリティリスクがあるほか、鍵の置き場所でスペースを取られるなどの課題があります。
民泊のチェックイン専門代行として、ゲストがチェックインする時間にあわせてスタッフが施設で待機するサービスも登場してきていますが費用が割高なほか、飛行機の遅延などにより鍵の受け渡しができない場合も存在します。そんな鍵にまつわる課題を解決すると今期待されているのが「スマートロック」です。
スマートロックとは、スマートフォンやWebクラウドサービスで鍵の開け閉めができる未来の
最近ではスマートロックの種類も増えてきておりどれを選べばよいのか悩んでいるホストも多いのではないでしょうか?そこで今回は、民泊ホストが選んでおきたいスマートロックとは何なのか検証していきたいと思います。
結論:Airstairおすすめの民泊スマートロックとは
民泊向けに提供する部屋に設置するスマートロックをお探しの方で、特にこだわりがないのであれば、フォトシンス Photosynth の『Akerun』がおすすめです。
フォトシンスの『Akerun』がおすすめの理由としては工事不要で簡単に設置(両面テープで貼り付け)である点、Suica、スマートフォン、Webブラウザ経由での開閉に対応している点が挙げられます。
スマートロックの多くはスマートフォンのアプリで開閉できる点を特徴とするケースが多いことから、インバウンド利用客に対して一人ひとりにアプリをダウンロードさせるハードルは低くありません。
フォトシンスの『Akerun』では、スマホアプリ開閉に加えてWebリンクで鍵の開け閉めができることから専用のURLを宿泊客に送付するだけで鍵の開け閉めができるという特徴があります。
また、工事不要で初期費用は一切かからないということに加えて月額レンタル費用は15,000円です。1か月だけトライしてみて合わなかったらすぐに利用を中止できる点もメリットです。
民泊で利用可能なスマートロック一覧
スマートロックは、民泊に限らず賃貸物件やオフィスなどでも利用できるものであることから、スマートフォンの普及とともに、独立系のスマートロックから大手企業によるスマートロックまで増えています。
民泊にスマートロックを導入するメリット
スマートロックについては、民泊だけではなく、オフィスや自宅など様々な場所でも活用できるものであることから、すでに様々なメーカーから多数のスマートロックが販売されています。
ほとんどのスマートロックやスマートフォンで開錠できる点がメリットとして強調されていることからどれも同じように見えるますが、一つひとつ見比べると民泊に向いているスマートロックとそうではないものが明らかになります。
このようなスマートロックを民泊に導入することで、どのようなメリットがあるのでしょうか?
アプリやWebで鍵を簡単にシェアできる
スマートロックでは、物理的なルームキーを介さずにすべてインターネット経由で鍵の受け渡しを行うのが一般的です。鍵を管理する民泊オーナーは、スマートロック専用の管理画面から宿泊客に簡単に部屋の鍵の利用権限をシェアすることができ、宿泊客は自身のスマートフォンを利用してドアの鍵を開けることができます。
また、部屋の開閉状況などはすべて記録され管理画面から鍵のステータスを確認することができ、スマートフォーンを紛失したとしても、遠隔操作で利用不可にすることも。
また、チェックインからチェックアウトまでのみ利用可能な鍵を宿泊客にシェアすることができ、その鍵はチェックアウト後は利用できなくなることから、物理的な鍵に比べるとセキュリティも強固であるのが特徴です。
特に民泊物件などの宿泊施設の場合は、ゲストへの鍵の受け渡しだけではなく、客室清掃の清掃スタッフにも鍵を渡す必要がありますが、その際にも鍵を簡単にシェアできます。
大がかりな工事不要で簡単設置できる
一部のスマートロックでは工事が必要な場合もありますが、大半のスマートロックは、接着テープで貼り付けるタイプが多く工事不要ですぐに利用できるのもメリットです。
また、複数のドアタイプにも対応するような設計になっており、特殊なドアではなければどんなドアにも対応しています。
取り付け方法は非常に簡単で、ドアの室内側についている錠の開け閉め用のツマミであるサムターンに本体自体をかぶせるように設置するだけというのはスマートロックの魅力です。
閉め忘れや鍵の紛失等セキュリティ上のリスクが少ない
物理的な鍵の場合、起こりうるのが鍵を閉め忘れや鍵の紛失などです。鍵を紛失して鍵交換となると、数万円程度の費用がかかってしまう場合も少なくありません。また、鍵の紛失に備えて複数の合鍵を用意するとその分費用がかさんでしまいます。
スマートロックの場合は、有料で合鍵を作らなくてもいくつでも電子キーを作ることができ誰にでもシェアが可能。万が一鍵を閉め忘れてしまった場合でも遠隔操作で施錠したり、一定時間鍵が開きっぱなしになっていると自動的に鍵を閉める機能があるのはスマートロックならではのメリットです。
Airbnb用に合鍵を作る場合の費用とは
物理キーで合鍵を作る場合、その鍵の種類によって、作成費用や作成にかかる時間は異なってきます。マンションや賃貸住宅、オフィスなどでよく利用される両端部分がギザギザした形状の鍵であるシリンダーキーは、500円〜1,000円ほどで合鍵を作ることができ、作成にかかる時間も5〜10分程度です。
一方で、鍵の表面に穴が空いている鍵ディンプルキーの場合、シリンダーキーよりも割高で、4,000円〜5,000円ほどの費用がかかります。作成にかかる時間については、メーカー取り寄せとなることも多くその場合1〜2週間かかる場合もあるため注意が必要です。
《関連記事》Airbnbの合鍵は意外と高い!?スペアキーの作製とその費用
鍵 | シリンダーキー | ディンプルキー |
作成費用 | 5〜10分 | 1〜2週間 |
作成時間 | 500円〜1,000円 | 4,000円〜5,000円 |
フォトシンスの「Akerun」
株式会社フォトシンスが提供する後付型スマートロックAkerun(アケルン)は、初期費用不要で工事費用も不要、月額15,000円から始められるレンタル型のスマートロック。
AkerunPro本体、AkerunRemote(IoTゲートウェイ)、NFCReader(2台)、ドアセンサーがセットになっておりこれらを設置するだけで簡単に鍵をIoT化できます。
AkerunProは、シールタイプで後付できることから賃貸物件などでも利用できるのがメリット。なお、シールは3M製の強力粘着シートで100kgの引力にも対応。
また、AkerunManagerと呼ばれるWeb管理画面から操作することで、思いのままに合鍵を作成。作成した鍵は、ドア毎、拠点毎、ユーザー毎に、時間限定の鍵を発行することができます。
構造計画研究所の「RemoteLock」
RemoteLockは、Airbnb社のグローバルパートナーであるアメリカのLockState社が開発したスマートロックで、日本では2017年から株式会社構造計画研究所が販売をスタートしています。
他のスマートロックにはないRemoteLock唯一の特徴は、Airbnbグローバルパートナーである唯一のスマートロックであるという点です。
Airbnbの公式パートナーであることから、Airbnbの予約情報をもとにゲストのチェックイン・チェックアウトの日時に応じてRemoteLockのシステムからゲスト専用コードを生成しメールで自動送信することができます。
また、RemoteLockは後付けタイプではないことから工事費用がかかりますが、システムから生成されたゲスト専用コードをスマートロック上部のテンキーに入力することができ、専用アプリなどをダウンロードしなくても利用できる点が強みです。
サムスンと共同開発の「LINKEY」
LINKEY(リンキー)は、集合住宅の通信・セキュリティサービスを展開する株式会社ユーエムイーと、サムスン電子が共同開発したスマートロック。
他のスマートロックにはないLINKEY唯一の特徴は、タッチパネル式のスマートロックである点です。特定の番号こすれや劣化などの可能性があるボタン式に比べタッチパネル式のLINKEYは、長期間に渡り利用できるのがメリット。
LINKEYの取り付けでは、ドアに穴を開けずに既存のシリンダーに固定する方法のため、ドアを傷つけずに取り付け・取り外しができるのが強みです。
Qrio株式会社「Qrio Smart Lock」
Qrio株式会社が提供するのが後付けタイプのスマートロック「Qrio Smart Lock」です。Amazonが提供するクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」に対応。
常にハンズフリーで利用できるスピーカー「Amazon Echo」に「アレクサ、自宅(スマートロックの名称)の鍵を締めて」と話しかけるだけで、スマートロックを通じて自宅の鍵を施錠できます。
専用アプリから鍵の施錠及び解錠ができるほかURLを送るだけで鍵のシェアが可能。利用できる曜日や時間の設定や期限付きのキーの設定、ほかにも一定時間の経過でオートロックするなどの設定を行うこともできます。
「Qrio Smart Lock」は、他のスマートロックに比べると月額の費用などがなく、18,000円(税別)で本体の購入が可能で高機能で安い点が魅力です。