エイチ・アイ・エスと中国の同程国際旅行社は、訪日旅行の更なる促進を目的とした合弁会社を、日本で設立することに合意し、きょう11月4日に基本合意書を締結したと発表した。
資本金は3,000万円で、エイチ・アイ・エスが40%、同程国際旅行社が60%を出資する。営業開始は今月を予定している。訪日中国人は年々高い伸び率で推移しており、今後は個人旅行の比率が増加することが予測されることから、日本での観光素材の仕入れを強化する。また、24時間コールセンターも提供する。来年上半期からB to B向けの事業を展開、その後にB to Cの事業を展開する。
同程国際旅行社の呉志祥社長は、「インターネットで買い物をする人は全体の50%くらいになっている。特にこの3年では携帯を使って物を購入する人が急速に増えた。インターネットで買い物をする人のうち、35〜40%は携帯経由ではないか。一方、入場券の予約購入、ホテル・購入の予約は比較的簡単な購入行為で、アプリを使って予約する人は全体の70%くらいになっていると思う。携帯を使う世代、70年代生まれ以降が中心がターゲットとなる。」とコメントした。
エイチ・アイ・エスの平林朗社長は、「昨年は3,000万人、今年は1億人を取り扱うとのことで、来年は3億人になるとのことで、高い成長率に感心した。学ぶ部分は多くある。お客様に喜んでもらう旅行という考え方をお持ちで、今後はクオリティで勝負するとおっしゃっているので、高い理念を持っていると感じた。日本人の海外旅行は1,700万、1,600万人で、中国では少なくとも5年は伸びる。世界的には中国以外にはないのではないか。グループのミキ・ツーリストを含めて、海外事業で2,000億円の取扱いがあり、ほとんどが日本からの旅行者で成り立っている。我々としても将来の成長に期待する。」と話した。
エイチ・アイ・エスは62カ国で展開する海外現地法人の観光商材を新会社に提供し、同程国際旅行社が運営するLY.comを通じて、中国発の海外旅行商品として販売する。また、エイチ・アイ・エスグループのジャパンホリデートラベルが日本の観光素材を提供するほか、エイチ・アイ・エスグループのホテルやテーマパーク事業などの観光素材もLY.comを通じて中国市場で販売する。同程国際旅行社は、日本人の向けにLY.comが仕入れる観光素材、中国高速鉄道、ホテルなどをエイチ・アイ・エスの販売網を通じて提供する。
同程国際旅行社の2014年の営業収入は17.7億中国元(約354億円)で従業員数は5,000人。2015年の営業収入は57億中国元(約1,140億円)となる見込みで、2020年までに営業収入826億元(1兆6,520億円)、従業員数23,000人への成長を見込んでいる。