橋本洋平さんが選んだ「美しすぎるクルマ」は、すべて日本車。第1位はR32型日産スカイラインGT-Rだ。圧倒的な戦闘力の高さで多くのファンを魅了したが、その武闘派なデザインにも強く惹きつけられたと橋本さんは語る。



TEXT●橋本洋平(HASHIMOTO Yohei)

第3位:日産フェアレディZ(S30型)

1969年にデビューした日産の初代フェアレディZ(S30型)。デザインを手がけられた松尾良彦氏は、残念ながら2020年7月11日に逝去された。

悪魔のZでお馴染みの初代フェアレディZは、言わずと知れたロングノーズ・ショートデッキスタイルが心に突き刺さった一台。今では達成しにくい低いボンネットから繋がるベルトライン、そしてテールへなだらかに流れて行くルーフからのラインがそれと最後に繋がるテールエンドが特に好みの部分だ。



こんなクルマが50年も前にあったなんて信じられないくらいの傑作だと個人手的には思う。だからこそマンガの世界でも通用したのではないだろうか? 来年登場するZもこの流れを引き継いでいることは明らか。いつまでも語り継がれるデザインがそこにある。

ロングノーズ&ショートデッキというFRスポーツカーらしいシルエット。そしてフロントフェンダーよりもテールエンドが低くなっている要素は、9月に公開されたフェアレディZプロトタイプにも継承されていた。

第2位:マツダ・ロードスターRF(現行型)

2016年に登場したマツダ・ロードスターRF。現行型ではルーフトップとリヤウインドウが電動で格納されるタルガトップ風デザインに改められた。

電動ルーフを採用しハードカバーを備えた現行ロードスターのRFは、単純にソフトトップの形のハードルーフを採用するだけでなく、幌では達成できなかったテールへ向けたルーフラインを作り出したところが面白く、そして美しく感じた一台。



真横から見るとまるでS30Zかと感じられるようなロングノーズ・ショートデッキ感を生み出しているところがお気に入りだ。リア斜め45度から見た時の姿は絶品で、それがオープンでもクローズドでも変わらないところも素晴らしい!



これまでにないロードスター像を作り出したという意味においても貴重なデザインを持つ一台だと思う。

リヤピラーが残っているが、それがまた独特な美しさを醸し出している。

第1位:日産スカイラインGT-R(BNR32型)

16年ぶりに復活したGT-Rとして話題を呼んだR32型スカイラインGT-R。プラス60mmの前後ブリスターフェンダーやフロントグリル、大型リヤウイングなどは、すべてグループAレースでの勝利を前提としたデザインであった。

歴代スカイラインが採用する丸形テールライト、これがたまらなく好きだ。どんなに遠くから見ても“スカイライン”であることが理解できること、そして歴代通じてそれを使い続けたという伝統も日本車好きには響く。



中でもお気に入りはかつての愛車だったR32GT-Rで、丸形テールライトに加え、標準車とは明らかに違うブリスターフェンダーを備えたことで、テールまわりにボリュームが生まれ、安定感があったところが好感触。



スカイラインは所詮セダンから派生したクーペであり、流麗なピュアスポーツとは明らかに違うが、逆にその武骨な造りがたまらない。不器用ながらも頑張って戦う日本男児的な風格が好きだ。

R32GT-Rのデザインを担当した西泉秀俊さんは、R30〜R34まで五世代のスカイラインに携われた。

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どんなに走りが楽しくても、どんなに乗り心地が良くても、ブサイクなクルマには乗りたくない。そう、デザインはクルマの命。ということで、これまで出会ったクルマの中からもっとも美しいと思ったベスト3を毎日、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 【美しすぎるクルマ・ベスト3(橋本洋平)】流麗ではない。だが、そこがいい! 無骨な日本男児、それが日産スカイラインGT-R