
パーツメーカー「デイトナ」が1998年(平成10年)に発売したモンキー用の「バーチャルステアリングキット」。メインフレーム部とフロントステアリング部が1セットになったこのキットは、2年の歳月をかけて完成。公道走行もOKのユニークなアイテムだった。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO●月刊モト・チャンプより
小さなモンキーだからこそ実現!超個性派フォルムに仕上がる伝説の逸品

モンキーカスタムは数あれど、これほど個性に満ち溢れたアイテムも少ないだろう。写真はモンキーをこれまでにない(今後もない!?)超個性派のスタイリングに仕上げる、バーチャルステアリングキット組み込み車。
このアイテムは、自動車工学を専門とする大学教授と、パーツメーカーのデイトナが共同開発。当時、このパーツを実用化し、実際に市販化したデイトナの遊び心と実行力には、ただただ脱帽だ。
写真のバーチャルステアリングキット組み込み車は、モンキー50がベース。極太のスチール製メインフレームが豪快なフォルムを演出。前後ホイールはノーマル8インチとし(10インチも装着可能)、ブレーキは前後ともノーマルのドラム式を採用(ディスクブレーキ化も可能)。スイングアームは前後のバランスを考慮して160mmロングとし、デイトナ製335mmツインショックを組み合わせ。
バーチャルステアリングキットに装着されたフロント用ショックは、デイトナ製285mmをチョイス。ノーマルのリヤショックを装着することも可能だ(280mm~285mmのモンキー用リヤショック取り付け可能)。

公道走行もOK!コーナリングもス~イス~イと楽しく曲がれる♪

バーチャルステアリングキット+160mmロングスイングアームの組み合わせにより、ホイールベースはノーマルよりも約340mmロング化。
キャスター角はノーマルと同寸。ハンドルの切れ角は、左右25°で、作動も非常にスムーズ。コーナーの曲がり方は、オフ車のようにリーンアウト。ハンドルで曲げようとせず、バイクを先に倒し込む要領でコーナリングすれば、ス~イス~イと実に楽しく曲がれる。
直進安定性はロングホイールベース化が上手く活きて、安定感も抜群。写真のモンキー改は、排気量を88ccに上げたパワフル仕様。バーチャルステアリングキット装着で足周りは重くなっているが、大幅なパワーアップのおかげで走りも豪快。トルクもモリモリで、スロットルをヒョイッと捻れば、ストレスなくグングン前に進んでくれる。
超個性的な見た目とは裏腹に!? 変なクセもなく、走行安定性やコーナリング性は市販のバイクと変わらず、とってもスムーズなのである。


バーチャルステアリングキットを駆使したモンキーカスタム!

独特のフロント周りに合わせ、アルミ製4Lタンク、Gクラフト製カスタムシート、アメリカン用フラットフェンダーなどを組み合わせ。スイングアームはGクラフト製スタビライザー付き160mmロング、マフラーはOVERレーシング製の2本出しタイプをチョイスして存在感をアップ。
フロントのショックはデイトナ製、フロントホイールは10インチアルミ、フロントブレーキはブレンボ2ポットキャリパーでディスク化。フロントタイヤはミシュランS1とし、サイズは110/80-10をセレクト。

近未来的なフロントに合わせ、Gクラフト製スタビライザー付き200mmロングスイングアーム、ゴリラ用フューエルタンク、10インチアルミホイール(前2.5j、後4.5j)を組み合わせ。
前後のショックアブソーバーは、リザーブタンク付きの高性能なオーリンズ製。ディスク化されたフロントブレーキは、ブレーキング製φ220ローター+ブレンボ製2ポットカニキャリパーをチョイス。