相棒であるJA71型ジムニーでスマホの充電がしたい。たったひとつのシガーソケットはポータブルナビが占有している。ではどうするか? そうだ4連USBポートをつけてみよう。
そして今日のランチは「ダッチオーブンで作る”夏の名残を楽しむローストビーフ”」です。
TEXT &PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)
秋の気配は風を変え、音も換える。川は水かさを増し、地形を少しずつ変えていく。生きることは、その変化のなかに身を潜めているということなのだろうけれど。
ジムニーにひとつ、USBポートを取り付けた。たったひとつしかないシガーソケットは、ガムテープ留めのポータブルナビが独占している。
これでスマホが充電出来るようになる。近代的だぞ。ところが、いざひとつ充電ができるようになると、欲が出てくる。出先で充電が出来る便利さ、そして安心感。前日の機材の準備(メモリーカード、レンズ、照明器具、充電など)は、じつは神経をかなり使う。たったひとつ忘れても何ひとつ機能はせず、思い通りに撮影はできない。ガソリンエンジンの発電機はある。これを使えば12V 100V共に充電はできるのだが、長期のアウトドア以外は持ち歩かないし、静かになったとはいえ、できれば騒音は自然のなかでも避けていきたい。
充電はいつもでも可能、クルマでの移動中も当然ながら、寝る前にテントでセットしておけば、朝、充電が終わっている。そんなシステムがあれば、気楽に「ビールでも少し呑んでみちゃうかな!」と、きっと余裕は生まれてくるはずだ。
小さなボックスで、USBポートを4つ備えている。もちろん見た目も重要である。大手通販サイトで、ちょうど良い金属製のツールボックスをみつけた。そのなかに陸上自衛隊カラーという、なんともうってつけのボックスに目が奪われてしまった。四隅に凹みが付いていて何重にも重ねられる。これにボードを仕込む。カーボン調が良い。ボードが斜めにセット出来れば、手前に数本はUSBコードが収納出来るだろう。
電源への接続はコネクターにより切り替えが必要だ。テント内はディープサイクルのマリン用バッテリーからの充電、クルマでの移動時はシガーソケットからの充電が可能なボックス。ドローン、GoPro、SonyのHDR-AS50。この小さなカメラ達は、どれも2時間ほどしか、バッテリーがもたない。撮影中でも使い終わったバッテリーを、すぐに充電して次に備えていける。
USB電源ポートは、エーモン工業の埋め込みタイプを4連に組む。丸く穴をあけて、ネジ式で固定して行く。ボードはプラスティックの段ボールにカーボンシートを貼った。カーボンシートは粘着力がかなり有るので、コードの固定にも利用した。
ボックスの電源は、コネクターを介して、ふたつの電源から取れるようにしている。クワ型のコードは、ディープサイクルのマリン用バッテリーの端子へ繋げる。もうひとつはシガーソケット用で、走行中に充電が可能だ。
充電をしながら食事の準備をしていると、ハイカー達がやってくる。やはりエンジンの発電機ではなく、自然を音で破壊しないこの充電ボックスを作って良かったと思う。
山の挨拶、「こんにちは。」
今日のメニューは、伊倉流ローストビーフ。夏の名残を惜しむための食材も一緒にダッチオーブンの中へ。今回の食材は
・メキシコ産ビーフの塊(400gくらい)
・トウモロコシ(1本)
・にんにく(好きなだけ)
・たまねぎ(1個)
調味料
・摺り下ろしニンニク
・オレガノ
・黒こしょう
・岩塩
・クレージーソルト