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スズキ・ジクサーSF250|通勤を想定。都心部を3日間走った燃費は、かな〜り良かった !?


日々実用的な移動道具から、休日のツーリングまでフル活用できる万能ぶりはレポート済み。フレンドリーな乗り味とリーズナブルな価格設定も秀逸で、スズキの巧みな商品戦略に魅せられた。そこで試乗レポートの第二弾は、実際の通勤を想定して走ってみた。すると燃費が驚きの……!!




REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)


PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)


取材協力⚫️株式会社 スズキ

スズキ・ジクサーSF250.......481,800円

 先ず主要諸元にある燃費率データを記しておくと、2名乗車60km/hの一定速度で計測する定地データで45km/L。WMTCモード燃費の値が37.7km/Lである。ちなみにモード燃費とは1名乗車で発進、加速、停止等を含め、予め決められたパターンで走行した時の計測値。定地燃費と比較すると実用燃費率に近いデータが導き出されるので、併記されるようになっている。


 元来燃費は走り方(走行条件や状況)で大きく変化する。簡単に言うとライダーの扱い方一つで大きな差が生じてしまう。だからカタログに記された諸元値はあくまで参考程度に読み取るのが正解。特に定地燃費の方は理想値と言え、普通の実用場面でその値が出る事は、まず期待できないのである。


 以前から言われていたのは、大雑把な話ではあるが、実際の実用燃費率は定地データの60%前後か、良くても70%程度。つまりこのジクサーSF250の場合、27~31.5km/L程度走れば上出来と判断できた。




 ところがである。試乗撮影時に満タン法で実測したところ、166kmの走行で燃料は4.34Lを消費。実用燃費率はナント38.3km/Lをマークした。撮影時は市街地、高速、郊外のステージを元気良く走行。Uターンから強めの加速等、燃費面ではマイナス要素が多かったにも関わらずの好燃費率に感心させられた。


 しかしジクサーSF250の実力はこの程度ではなかった。


 


 一般的なオーナーの通勤需要を想定して、都心まで片道約15kmの道のりをあえて渋滞の発生する朝の時間帯に往復してみた。


 片道の所要時間は大体26分~36分だったので、平均速度は25~35km/h程度。特にエコランには気をつかわず、信号待ちでのアイドルストップもしないで、ごく普通に交通の流れに乗って走行した。


 同じ通勤経路を3往復してガソリンスタンドまでの移動等、トータルで96.7kmを走行して給油するとガソリン消費量は僅か2.24L。通勤用途での燃料消費率は実に43.2km/Lという結果。主要諸元に記されたモード燃費率の値を大きく上回る好データを叩き出したのである。




 正直、この値にはビックリである。エコランを意識した丁寧な扱いに徹すれば、定地燃費率を上回れる可能性もあるのではないかとさえ思えた程、その経済性に対する魅力は大きい。




 この結果を基に計算すると週5日の通勤(往復30km)にかかるガソリン消費は約3.5L。リッター当たり125円で算出するとガソリン代は438円。ワンコインでお釣りが来る。


 また燃料タンク容量は12L。単純計算すると満タン航続距離は518km。想定した通勤なら3週間以上を無給油で走れることを示していた。


 今回は、あえて通勤(想定)テストを実施してみたが、改めてジクサーSF250の経済性の高さが証明されたわけだ。SEPエンジンの傑出した出来に拍手をおくりたい気持ちになった。まさにお得度の高いバイクなのである。

これがSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジン単体の写真。新開発された“油冷”方式(SOCS/スズキ・オイル・クーリング・システム)の採用が話題を呼んだ
発熱の要所である燃焼室まわりを積極的に冷却するものだが、オイル通路の組み込みを可能とした量産化技術が侮れない。

足つき性チェック(身長168cm)

足つき性は良く、とても扱いやすい。市街地走行でも窮屈感のないライディングポジションはなかなか快適。
シート高は800mm。膝にも余裕を持って両足はベッタリと楽に地面を捉えることができる。

ディテール解説

冷却方式だけでなく、シンプルな構造の中での高効率と低フリクション化が徹底追及されている。その結果が高燃費率の発揮に貢献している。

豪勢な雰囲気を醸すフロントマスク。特徴的デザインのLED式ヘッドランプは通常上段と下段の両サイドが点灯。ハイビーム時は中央部分が追加されて全灯となる。

車幅は740mm。ライディングポジションは比較的タイトに決まる。ステアリングトップブリッジの上にマウントされたセパレートハンドルは、適度な高さがあってライダーの前傾姿勢はキツくない。

ジクサー150と同じメーターながらフル液晶ディスプレイは白黒反転表示が標準となっていた。中央上部の白色(LED)灯は予め任意設定できるrpmインジケーターで、シフトタイミングや回し過ぎ防止の目安になる。オイル交換を促すオイルチェンジインジケーターも装備されている。

リヤシートを取り外すと、ETC機器の搭載にも対応するスペースが空けられている。左右グラブバーの付け根付近には、ヘルメットホルダーに活用できるフックも装備されていた。

カラーバリエーション

上から順にマットプラチナシルバーメタリックNo.2、マットブラックメタリックNo.2、トリトンブルーメタリック、

◼️主要諸元◼️

型式:2BK-ED22B


全長/全幅/全高:2,010mm/740mm/1,035mm


軸間距離:1,345mm


最低地上高:165mm


シート高:800mm


装備重量:158kg


燃料消費率:45.0km/L(60km/h・2名乗車)


WMTCモード値:37.7km/L(1名乗車)


最小回転半径:2.6m




エンジン型式:EJA1


弁方式:油冷・4サイクル/SOHC・4バルブ 単気筒


総排気量: 249㎤


内径×行程:76.0mm×54.9mm


圧縮比:10.7


最高出力:19kW〈26PS〉/9,000rpm


最大トルク:22N・m〈2.2kgf・m〉/7,300rpm


燃料供給装置:フューエルインジェクションシステム


始動方式:セルフ式


点火方式:フルトランジスタ式


潤滑方式:ウェットサンプ式


潤滑油容量:1.8L


燃料タンク容量:12L




クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング


変速機形式:常時噛合式6段リターン


変速比:


 1速…2.500


 2速…1.687


 3速…1.315


 4速…1.111


 5速…0.954


 6速…0.826


1次減速比:3.086


2次減速比:3.076


フレーム形式:ダイヤモンド


キャスター:24°20'


トレール:96mm


ブレーキ形式(前/後):油圧式シングルディスク(ABS)/油圧式シングルディスク(ABS)


タイヤサイズ(前/後):110/70R-17M/C 54H /150/60R-17M/C 66H


舵取り角左右:35°


乗車定員:2名




生産国:インド

⚫️試乗後の一言!

モード燃費率を凌ぐ実用実測値はビックリ。ちょっとエコランすれば定地燃費率を超えられるカモ!?

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