ホンダS660といえば、660cc直3ターボをミッドに搭載する世界的にも稀なマイクロオープンスポーツ。Motor-FanTECHの会員の方々にも多くのオーナーがいる。そのオーナーにアンケートを実施。オーナーだからこそわかる燃費、不満、よいところをみてみよう。
今回は、12名のオーナーが回答を寄せてくれた。
現行型(2015年〜)
ホンダS660は、1996年に販売を終了したビートの後継ともいえる存在だ。660cc直列3気筒DOHCターボ(S-7A型)をミッドに積み、後輪を駆動するMRレイアウトを採る。
2011年の東京モーターショーの「EV-STER」、13年の東京モーターショーの「S660コンセプト」に続いて、2015年に正式発表された。ラインアップは「β(ベータ)」と上級の「α(アルファ)」の2グレード構成だ。
全長×全幅×全高:3395mm×1475mm×1180mm ホイールベース2285mmというコンパクトなサイズでミッドシップ、オープンスポーツという世界的にも極めて珍しいスポーツモデルである。
2015年式/α「オープンで走ったときの爽快感は、他のクルマでは体感出来ません」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:15.0km/ℓ
長所:運転することがたのしい。車と対話が出来る。
短所:ホンダセンシングを付けてほしかった。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★☆☆
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★★
装備:★★☆☆☆
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「人も荷物も積めない車ですし、音もうるさいです。しかし、オープンで走ったときの爽快感は、他のクルマでは体感出来ません。軽快感と爽快感を感じてもらいたいです」
2015年式/α「屋根がつけられてエアコンも付いているオートバイ替わりだと思えば大丈夫!」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:18.0km/ℓ(通勤8割、ドライブ2割)
長所:ミッドシップレイアウトによる軽自動車とは思えないハンドリング。割り切ったレイアウトのスタイリング。軽自動車なので、ランニングコストは経済的。
短所:自主規制もあるが、もう少しパワーは欲しい。期待していないが、積載性は無し。斜め後方の視界が悪い。
評価
外観:★★★★☆ ミッドシップだからできるデザイン。
室内:★★★☆☆ 運転席は十分快適、助手席は荷物置き場としての利用が殆ど。
走行性能:★★★★☆ ハンドリング、ブレーキ性能はすばらしいが、パワーは物足りない。
燃費性能:★★★★☆ 軽自動車としてはそれほど良くはないが十分満足。
装備:★★★☆☆ 初期型なので、ナビの対応は不満。
満足度:★★★★☆ 軽自動車のなかでは高価だが、それに見合う楽しさがあるのでコストパフォーマンスは高い。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「これ一台だけでクルマに求めるすべてを満足する事は不可能なので、この車を所有するにはある程度の覚悟や家族の理解が必要だと思います。自動車としての利便性ではなく屋根がつけられてエアコンも付いているオートバイ替わりだと思えば大丈夫」
2015年式/グレード(α)「購入するには、一歩勇気が、必要ですが、後悔はしないと思います」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:18.0km/ℓ(通勤7割、ドライブ3割)
長所:運転が楽しい(通勤など)。以外と燃費がいい(平均18Km/ℓくらい)。オープンで走った時の解放感が、予想してたより、最高です。
短所:車高が、低いので、安全確認が、しにくい(交差点の右折や車線変更など)。助手席が、運転席より狭い(同乗者から不満がでる)。濡れた傘の置き場がない(シートが、濡れる)。
評価
外観:★★★★☆ かっこいいが、安全確認の視界が悪い
室内:★★★★☆ 質感は、最高ですが、助手席は狭い
走行性能:★★★★★ 以外と快適で、走りは、最高です
燃費性能:★★★★☆ 思ってたより良かったです
装備:★★★☆☆ 安全装備が、足りない
満足度:★★★★★ 不便な部分も、あるけど買って後悔は、ないです
このクルマの購入を検討している人にひと言
「購入するには、一歩勇気が、必要ですが、後悔はしないと思います」
2015年式/アルファ「ノーマルでもお気楽にオープンドライブを楽しめる」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:17.58km/ℓ(9割以上は片道15kmの通勤)
長所:ルーフを外した時の爽快感。
短所:ルーフを閉じると剛性感は向上するが、逆にルーフ周りの異音がきになる。MTの改善対策(ベアリング交換)はしたが、寒いと1速、2速は動きが渋い。
評価
外観:★★★★☆
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★★
装備:★★★☆☆
満足度:★★★★☆
このクルマの購入を検討している人にひと言
「使い方(弄り方)は人それぞれですが、ノーマルでお気楽にオープンドライブを楽しむこともできます」
2015年式 α「とにかく運転が楽しい。オープンが気持ちいい。カッコイイ!」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:20.0km/ℓ
長所:とにかく運転が楽しい。オープンが気持ちいい。カッコイイ!
短所:荷物が載らない。
評価
外観:★★★★★ カッコイイ!
室内:★★★★★ スッポリ包まれる感じ!
走行性能:★★★★★ 素晴らしいハンドリング
燃費性能:★★★★★ 予想より全然良い
装備:★★★★★ 必要充分。
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「荷物は載らないし、乗り降りしづらい。でもそんなことはどうでも良くなる楽しさがこのクルマにはある」
2015年式 α「こんなにも楽しいクルマが200万円台で買えるのはスゴいと思う」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:13.0km/ℓ(ブーストアップ、燃調後の燃費です)
長所:街乗りの右左折でさえも楽しいハンドリング。しっかりとした剛性感のある6MT。高級感のある内装。
短所:5000rpmでのパワーの頭打ち。低速域だけの衝突軽減ブレーキは必要なかった。わかってはいたけど、後続車のヘッドライトの眩しさ。
評価
外観:★★★★★ 唯一無二のデザイン
室内:★★★★★ ミニマルだけど、これで充分
走行性能:★★★★★ ハンドリングは満点。ノーマル状態での加速性能はそれなり。
燃費性能:★★★★★ ノーマルでの燃費は文句なし
装備:★★★☆☆ スマホと接続して使用するナビの操作性には不満
満足度:★★★★★ こんなにも楽しいクルマが200万円台で買えるのはスゴいと思う。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「有り余るほどのパワーはありませんが、自分でクルマを操る楽しみがあります。ほぼ1人乗りの車を所有出来る環境にある方にはオススメです」
α「めっちゃ楽しいよ」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:14.0km/ℓ
長所:遊べるセカンドカーとして購入可能な価格。小さくて軽い。ターボなので手軽に性能アップが可能。
短所:収納スペースがない。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★☆
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★★
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「めっちゃ楽しいよ」
α「街角でもわかる最高のハンドリング。パワーがもっと有れば星5つ」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:14.9km/ℓ(冬場の暖機運転で他の人よりかなり悪いと思う)
長所:軽自動車なのにミッドシップで6MT。専用設計のシャーシ、アドバンネオバのグリップ。維持費の安さ。
短所:よく言われていますが、2人乗ると手荷物の置き場所にも困る。ソフトトップは、雨音と高速でのばたつきが気になる 。
評価
外観:★★★★★ 世界最小のスポーツカー
室内:★★★★★ 質感は軽自動車レベルでは無い。
走行性能:★★★★☆ 街角でもわかる最高のハンドリング。パワーがもっと有れば星5つ。
燃費性能:★★★★☆ 極寒冷地なので仕方ありません。
装備:★★★★☆ MTだけどクルコン付
満足度:★★★★★ 最小のボディに最高の楽しさ
このクルマの購入を検討している人にひと言
「絶対的な速さはないが、走りを楽しむならこのクルマ一択。手荷物は載らないが走りの楽しさが沢山ある」
2016年式/α「MRならではの発進加速性能、電子制御を切っても抜群な旋回性能」
排気量: 660cc トランスミッション:MT
平均燃費:16.0km/ℓ(街中での走行が多いが、サーキット走行もそれなりにある)
長所:日本車最強レベルの旋回性能。旋回性能だけでなく抜群のスタビリティ。6速MTの優れたシフトフィール及びショートストローク。
短所:ACC等の先進的な運転支援システムがない。6,000回転以上における加速の伸びがいまいち。もう少し静粛性が欲しかった。
評価
外観:★★★★★ ミッドシップらしいデザイン。非常にデザインセンスがよい
室内:★★★★☆ 2シーターと割り切れば室内の実用性は充分
走行性能:★★★★★ 特に旋回性能は日本車最強レベル。文句なし
燃費性能:★★★★★ 高速道路を主体とすれば余裕で20km/ℓ以上走る
装備:★☆☆☆☆ ACCもなく、純正ナビもいまいちな性能
満足度:★★★★★ エンジンを除けばほぼ専用部品で構成されて200万円台は安い
このクルマの購入を検討している人にひと言
「エンジンそのものは汎用エンジンですが、それ以外はほとんど専用部品で構成されているS660です。確かに馬力は少ないのですが、それ以外の走行性能は日本車最強レベルといっても過言ではなく、MRならではの発進加速性能、電子制御を切っても抜群な旋回性能、重心が低くワイドタイヤの恩恵を受けたスタビリティ、どれをとっても満足できるものです。積載性能はどうしようもありません。これはこれで割り切るしかありません。ただ、この割り切りが出来れば、とても素敵なカーライフが待っていることでしょう」
2017年式 Bruno Leather Edition「ノーマルはあくまで、ベース車両」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:14/0km/ℓ(渋滞なしで、ただしGENROMハイオク仕様ブースト1.2、ラムエアシステム)
長所:ミッドシップならではのドライビングボジションを含め、軽自動車を感じせさない完成度の高さ。
短所:ノーマルシートでは座面が高すぎてサイドウィンドウから顔を出せない。
評価
外観:★★★★★ 無限ハードトップをボディ同色塗装にしたところ
室内:★★★★★ ドラポジと質感が最高に良い。室内にも物を置くスペースはありません。
走行性能:★★★★★ GENROM・ラムエアシステム・ボディ補強・オーリンズ,etc.
燃費性能:★★★★★ ハイオク、ブースト1.2仕様ですが走行性能を考えれば、適正値。
装備:★★☆☆☆ S660に装備は不要、と言うか、ついてないし^_^;
満足度:★★★★★ ただし,ノーマルはあくまで、ベース車両と考えられる人だけですが。
このクルマの購入を検討している人にひと言
「HONDAのSに期待するならM/Tで、それなりの出費を覚悟すべきです。その結果はとても良いスポーツカーだと思います。軽自動車を買うつもりならば,止めるべきだと思います」
2018年式/α「エンジンは軽ターボなりだけど、運動性能はピカ一」
排気量:658cc トランスミッション:MT
平均燃費:19.9km/ℓ MT 18.8km/ℓ(CVT)(高速7割、街中3割)
長所:ミッドシップがもたらす圧倒的な旋回性能。一体感を味わえるシートポジション。軽が故の全力を出し切る感覚。
短所:オプションのリヤスピーカーを付けないと、高速で渋滞情報が聞こえない。あまりにスポーツらしくないCVT、 MTに乗り換えました。
評価
外観:★★★★☆ フロントはホンダの現行だけど、リヤデザインは秀逸
室内:★★★☆☆ 黒基調のデザインは残念
走行性能:★★★★★ エンジンは軽ターボなりだけど、運動性能はピカ一
燃費性能:★★★★☆ 燃費は悪くないけど、東京〜神戸が厳しいタンク容量がマイナス
装備:★★★☆☆ スポーツカーには要らないかもだけど、安全装備が二昔旧い
満足度:★★★★★ 運転して楽しい車としては群を抜く。弄ればなお楽しいけど、ランニングコストは低いが、お金が飛んでく
このクルマの購入を検討している人にひと言
「買って絶対損しない車。実用性は皆無だけど、車に乗るのがこんなに楽しい事を惜しげもなく実感させてくれる。そこからスポーツの世界を垣間見るか見ないかでさらに広がる世界が待ってる」
2019年式 Trad Leather Edition「運転して楽しい車が欲しい人は、ぜひ試乗して欲しい」
排気量:660cc トランスミッション:MT
平均燃費:20.0km/ℓ(山への往復が5割)
長所:運転する自分を軸に車が旋回していく感覚によりもたらされ、峠道を走る楽しさは素晴らしいです。エンジンの吹きあがりの良さは秀逸である。座席後部の開閉による空調のコントロールによる、冬季でもオープンエアーを楽しめる。
短所:駐車時のドアミラーの格納と戻しが手動であり、乗車後のドアミラーの戻しが不便である。
評価
外観:★★★★★
室内:★★★★☆
走行性能:★★★★★
燃費性能:★★★★★
装備:★★★★★ ドアミラーの自動格納、戻し機能は
満足度:★★★★★
このクルマの購入を検討している人にひと言
「運転して楽しい車が欲しい人は、ぜひ試乗して欲しい。助手席が荷物置き場になることを承知で、S660を購入して欲しい。太陽が出ているときは、いつもオープンで走っている。ロールトップの脱着は簡単であり、脱着の過程も楽しいひと時になる」