ヤマハ発動機が独自開発した車両用車体制振ダンパー「ヤマハパフォーマンスダンパー」の2004年からの生産本数が、2020年1月22日で累計200万本を達成。生産子会社である「ヤマハモーターハイドロリックシステム」の沼津工場で、記念式典が行われた。様々なモデルにおいて、操縦安定性や快適性、安全性の向上等をサポートしている「ヤマハパフォーマンスダンパー」のメリットや特徴を探ってみた。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
PHOTO/ILLUSTRATION●ヤマハパフォーマンスダンパー公式サイトより https://www.yamaha-motor.co.jp/pd/
【動画でチェック】環境性能の向上に加え、走行安定性アップ&しなやかな乗り心地も実現
ヤマハ パフォーマンスダンパー ~より上質で快適な走りを~( ヤマハ発動機公式チャンネル)ヤマハパフォーマンスダンパーの大きな特徴
「ヤマハパフォーマンスダンパー」は自動車の分野に、「車体制振」の技術を新たに導入
車体はバネ要素の集合体のため、走行中の車体は常に変形と振動を繰り返しているのが特徴。そこで、車体の主要な構造体の2点間に、車体粘性(減衰要素)=パフォーマンスダンパーを追加することで、車体の変形は穏やかになり、振動も速やかに減衰する。
| |
車体粘性(減衰要素)の追加による上質な車体挙動により、下記のような優れた効果を発揮する。
●操縦安定性の向上
・ハンドリング性能(正確かつ安定オーバーシュートのない挙動)
・走行安定性(漂い感の無い直進性)
●快適性の向上
・乗り心地(ふわつきの解消、ハーシュネスの改善)
・上質感、真の剛性感(振動、騒音の低減)
●その他の効果
・ドア閉め音の上質化
・オーディオの音質向上
・駆動系ロス感の低減
「車体粘性」は、高性能で上質な自動車づくりに不可欠な基本要素と言えるのがポイントだ。
「ヤマハパフォーマンスダンパー」はバイクにも採用!
「ヤマハパフォーマンスダンパー」は2011年、欧州市場にて「TMAX」のオプション装着品として。また、国内では「XP500 TMAX」のオプション装着品として、「ヤマハパワービーム」の名称で発売開始。バイク用の量産品としては、世界初となった。
「ヤマハパワービーム」は、フレームの一箇所への減衰付加により、その変形エネルギーを吸収し、熱エネルギーとして発散。これによりフレームの過大な変形速度が抑制され、快適性の向上を実現している。
類似品に要注意!
近年、弊社パフォーマンスダンパーの類似品が第三者より発売されていることが確認されました。これら類似品が弊社の知的財産権を侵害する場合、弊社は毅然とした態度で対応しております。パフォーマンスダンパーは、振動・操安性等データを確認しながら、プロドライバーが各車両ごとに、最適なチューニングを行った製品です。誤って類似品を購入されることのないよう御注意願います。
(ヤマハパフォーマンスダンパー公式サイトより)