OKIグループで信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(OEG)は、高温高湿試験や耐水性試験など8項目の環境試験で、日本適合性認定協会(JAB)の試験所認定を取得した。 JAB認定取得によりOEGは、試験所の能力に関する国際規格「ISO/IEC17025」の要求事項に適合する試験所として「国家認定機関マーク付き試験報告書」の発行が可能な独立試験所になる。また同認定取得により、自動車向け国際品質マネジメント規格「IATF16949」が規定する公正中立な外部試験機関としても認定されたことになる。
自動車向け国際品質マネジメント規格は、2018年9月に「IATF16949」へ移行した。新規格「IATF16949」では車載機器ベンダーに対し、すべてのユニット装置・電子機器について「国家認定機関マーク付き試験報告書」を取得することを義務付けている。「国家認定機関マーク付き試験報告書」が発行できるのは、JABなどの適合性認定機関から「ISO/IEC17025」に適合する認定を取得した試験所に限られており、認定取得試験所への試験依頼が急速に増加している。
OEGは今回、JAB認定の環境試験全36項目のうち、高温高湿試験、温湿度組み合わせサイクル試験、塩水噴霧試験、耐水試験、正弦波振動試験、低温正弦波振動複合試験、高温正弦波振動複合試験、ランダム振動試験の8項目で認定を取得し、国内最多のJAB認定を取得した受託試験所となった。認定を取得した8項目については、すべてのユニット装置・電子機器に対して試験受託を行い「国家認定機関マーク付き試験報告書」を発行することができる。
OEGは今後、温湿度サイクル試験、塩水噴霧サイクル試験、熱衝撃試験などの認定も取得し、20項目以上の認定試験サービス提供を目指す。EV化(電動化)により需要が急伸している車載電子機器・装置の環境試験の受託サービス体制を強化して事業拡大につなぎ、車載機器向け環境試験受託サービス事業で年間3億円の売上を目指す。