デザインも技術も、とにかくクルマ好きの話題に上ることが多いMAZDA3。マツダの次世代商品群の第一弾でもあるし、革新的なエンジン、SKYACTIV-X初搭載モデルでもある。デビューからすべてのエンジン・ラインアップが揃ったわけではなく、2019年の暮れもも押し迫ってからようやくSKYACTIV-G1.5/G2.0/D1.8/Xが揃ったという経緯もある。では、MAZDA3のセールス状況を見てみよう。
もちろん計画よりずっと売れている
自販連の販売データ(月間TOP50)にMAZDA3が初登場したのは2019年5月で1682台だった。それ以降の販売台数の推移を記しておくと
5月:1682台 6月:1591台 7月3668台 8月3916台 9月7355台 10月2071台 11月1588台 12月2793台
となっている。
8ヵ月で2万4664台となっている。月平均3083台だ。MAZDA3の月販目標台数は2000台だから、その1.5倍売れていることになる。月販目標台数はモデルライフを通してのアベレージだから、デビューしたばかりのいま目標の1.5倍というのは、やや物足りないかもしれない。が、前述したように、エンジンラインアップが揃わないまま販売がスタートしたという事情も考えると「想定通り」と言えそうだ。
グラフは、日本国内のマツダ・アクセラ/MAZDA3の2018-2019年の販売台数を比較したものだ。
2019年は4月までがアクセラ、5月からMAZDA3の数字を入れてあるが、5月以降もアクセラの販売台数は0ではなくある程度売れていたと推測できる。
2018年のアクセラの販売台数は1万7767台。月平均で1480台である。ということは、MAZDA3はアクセラの2倍売れていると言っていいだろう。
北米では苦戦。欧州は?
新型MAZDA3が最初に発売されたのは北米市場である。3月頃から販売されている。新型が旧型より月間販売台数で上回った月はいまのところ一度もない。これはマツダも認めるようにベーシックなグレードの価格帯が先代モデルより上がっていることが要因になっている。
欧州ではSKYACTIV-Xエンジン搭載モデルがもっとも早く発売された。その影響がどのくらいあるのかは不明だが、2019年後半販売台数が伸びている。初期の受注の約6割がSKYACTIV-Xだったというから、走りにうるさい(と言われている)欧州でMAZDA3+SKYACTIV-Xは高評価ということだろう。
最後のグラフは、日欧米市場での販売台数を合計したものだ。2019年12月は未集計市場があるので空欄にしてある。
モデル末期だった先代モデルと比較してもあまり意味はないが、もちろん先代モデルを上回っている。新型MAZDA3の真価はこれから問われることになるだろう。2020年の販売状況にも注目していきたい。