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ディーゼルの投入が待ち遠しい! 新型メルセデス・ベンツGLEクラスはMBUXも装備して、最新デバイスが充実した


Mクラスあらためメルセデス・ベンツGLEを名乗るミドサイズSUVが4代目へと生まれ変わった。新型はプラットフォームを一新し、室内の居住性も大幅に向上した。その実力はどれほどのものか? 大谷達也がアメリカはテキサスでじっくりと味わった。


REPORT◉大谷達也(Tatsuya Otani) PHOTO◉Daimler AG

 メルセデス・ベンツのミドルクラスSUV、GLEが7年振りにフルモデルチェンジを受けて4代目に生まれ変わった。その変更点はボディ、サスペンション、エンジン、駆動系、ドライバーインターフェイスと多岐に渡り、まさに一新されたと表現するのが相応しい。




 まず、アルミや高張力鋼板などを多用した新アーキテクチャーを採用。全長で105mm、ホイールベースで80mm拡大されたにもかかわらず、ボディ単体で60kgの軽量化を達成した。もっとも、新型は装備がより豊富になったため、車重で比較すると旧型とほとんど変わらないという。新しいボディ構造は剛性の向上にも役立ち、捩り剛性は20%改善された。


 


 サスペンションも新設計。なかでも新世代のアクティブサスペンションが大きな話題となっているが、残念ながら日本には導入されない。いっぽう、標準仕様のスペンションは金属コイル式となるものの、試乗車はいずれもオプションのエアサスペンションを装備していた。


 

日本には367㎰/500Nmを発生する3.0ℓ直6ツインターボを搭載したGLE450から導入される。3.0ℓ直6ディーゼルのGLE400dや2.0ℓ直4ディーゼルのGLE300dはその後の追加となるだろう。

 日本導入時には3.0ℓ直6ガソリンエンジンを積むGLE450がまずデビュー。3.0ℓ直6ディーゼルのGLE400dや2.0ℓ直4ディーゼルのGLE300dが追って投入される。3.0ℓガソリンはマイルドハイブリッドのISG、2基のディーゼルはスチール製ピストンを採用するなど、いずれもメルセデスの最新技術がぎっしりと詰まったパワーユニットだ。




 上記3モデルはいずれもフルタイム4WDを採用するが、GLE300dが旧型と同じプラネタリー式センターデフ(前後トルク配分は50対50の固定式)を用いるのに対し、6気筒系は電子制御多板クラッチ式を採用。前後トルク配分を0対100から40対60の範囲で可変できるようになった(配分率は前の数字がフロントで後ろがリヤを示す)。


 

12.3インチの高精細ワイドディスプレイを2枚組み合わせたデジタルコクピット。Eクラスでもお馴染みの最新のインフォテインメントシステムだ。

センターコンソールにはタッチパッドや走行モードのスイッチが配される。

 インテリアに目を移すと、ダッシュボード上に最新メルセデスの象徴でもある2枚の大型ディスプレイが設けられたほか、新型Aクラスでデビューした最新インターフェイスのMBUXも装備。“話す”機能を手に入れただけでなく、Aクラスにはなかった“画像認識”機能も加わり、クルマがドライバーを見分けてシートポジションに変更したり、ジェスチャーコントロールが可能になった。また先進安全装備も最新世代に進化。渋滞中に停止しても1分以内であれば自動的に再発進するストップ&ゴー機能が搭載された。

先代よりもホイールベースを80㎜延長したことで室内空間は快適そのものだ。オプションで3列シートが設定される。

 試乗会が行われたのはアメリカ・テキサス州の一般道。それもハイウェイとゆるやかな丘陵地帯を縫うカントリーロードが主体で、ワインディングロードやオフロードでの走行は体験できなかった。




 最初にテストしたのはGLE450。直6らしいスムーズなマナーに加えてトップエンドでは官能性まで感じさせるガソリンエンジンはパワー感、レスポンスともに良好で、このクラスでは最良の部類に入る。GLEとの組み合わせでもパフォーマンスは十分で、市街地の渋滞路から流れのいいハイウェイまで文句のないドライバビリティを発揮した。


 

 乗り心地はどのドライビングモードを選んでも全般的にソフト傾向。ただしコンフォートモードではダンピングが不足気味なのか微妙にタイヤがばたつくように感じられた。いっぽうでスポーツモードはハーシュネスがよく抑えられており、まったく不満を覚えなかった。




 ハンドリングは安定志向の強いキャラクターで、リラックスしてステアリングを握っていられる。言い換えればレスポンスのよさをいたずらに強調したタイプではないものの、旧型に比べてホイールの位置決めがより正確になっており、微小な操舵に対しても適切に、そして遅れなく反応してくれる。この辺は最新モデルに相応しい味付けだ。


 

 続いてステアリングを握った300dも完成度は高かった。4気筒ディーゼルらしく微妙にバイブレーションを感じさせるものの、その程度は軽く、静粛性も高い。それ以上に魅力的なのが、メルセデス・ディーゼルの特徴である「素早い回転の上昇」が存分に味わえる点で、市街地でもハイウェイでも、もどかしさとは無縁でいられた。これが400dになると450をしのぐパワフルな走りを披露してくれるほか、静粛性の点でも450にほとんど見劣りしない。車両価格は高めだろうが、燃費経済性を含め、新型GLEとしてはベストなチョイスに思われた。




 キャラクターラインが減ったエクステリアはメルセデスの最新デザイン言語に従ったもの。内装のクオリティ感もかつてに比べれば大幅に向上しており、このクラスのSUVに魅力的な選択肢が加わったといえるだろう。




※本記事は『GENROQ』2019年2月号の記事を再編集・再構成したものです。

メルセデス・ベンツGLE450 4マティック


〈GLE300d 4マティック〉


■ボディサイズ:全長4924×全幅1947×全高1772㎜ ホイールベース:2995㎜


■車両重量:2220〈2165〉㎏


■エンジン:直列6気筒DOHCツインターボ〈直列4気筒DOHCディーゼルターボ〉 総排気量:2999〈1950〉㏄ 最高出力:270kW(367㎰)/5500~6100rpm〈180kW(245㎰)/4200rpm〉 最大トルク:500Nm(51㎏m)/1600~4500rpm〈500Nm(51㎏m)/1600~2400rpm〉


■トランスミッション:9速AT


■駆動方式:AWD 


■サスペンション形式:Ⓕダブルウイッシュボーン Ⓡマルチリンク


■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク


■タイヤサイズ(リム幅):Ⓕ&Ⓡ255/50R19(8J)〈235/60R18(7.5J)〉


■環境性能(EU複合モード) 燃料消費率:9.4~8.3〈6.4~6.1〉ℓ/100㎞ CO2排出量:214~190〈169~161〉g/㎞
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