アイシングループの各種新製品が、安定性、操縦性などさらに高い走行性能を実現した｢新型クラウン｣（6月26日トヨタ自動車発売）に搭載された。新製品は以下の3点。
１．減衰力調整式アブソーバー ：アイシン精機
｢新型クラウン｣の高い走行性に貢献する走行安全分野の製品としては、｢減衰力調整式アブソーバー｣がRS仕様のグレードに搭載された。
アイシン精機では、2012年から本製品のシステムサプライヤーとして開発に取り組んでおり、車両状態量を精度良く推定できるアルゴリズム、減衰力調整幅の広いアブソーバー、最適な制御を行うECUをシステムで開発することにより高い性能を実現してきた。今回は、KYBと新型バルブを共同で開発し、減衰力調整幅を拡大することで優れた操縦性と快適な乗り心地をさらに高いレベルで両立した。
２．アウトサイドドアハンドル ：アイシン精機
｢アウトサイドドアハンドル｣は、車両コンセプトに沿った高級感のある質感と高い走行性を実現した。空気の流れを調整して操縦安定性を高めるエアロスタビライジングフィン要素をデザインに取り込み、特に直進安定性やステアリングの手ごたえの向上に貢献している。また、ユーザーが一番初めに触れる部品として握り心地を向上させるため、人間工学に基づき、グリップの厚み、形状を最適化した。
３．構造用接着剤 『フェルコ8000』 ：アイシン化工
「構造用接着剤」は、鋼板同士を強力に接合する接着剤であり、接着接合により自動車のボデー剛性を高めることができ、操縦安定性の向上に貢献できる製品。
本製品が採用されたフロントアルミサスタワーは、車両軽量化のためにアルミと鉄をハイブリッド化したボデー構造となっている。従来アルミと鉄では融点が異なるため溶接が難しかったものを、セルフピアッシングリベットと本製品を併用することによって電食（電気化学作用による腐食）を防止し剛性向上に寄与している。
