4月14日お台場で開催されたモータースポーツジャパン2018。モータースポーツファン垂涎のコンテンツ盛りだくさんの会場の様子を現地からレポート!
TEXT &PHOTO◎石川順一
レプリカカー展示の隣では1989年までに生産された歴史的名車の30台がずらりと並んでいた。いずれもかなりのコンディションを保っており、オーナーの愛を感じさせてくれること請け合いだ。ここでは気になった2台をご紹介したい。
1.クランク棒が時代を感じさせる!ダットサン17型フェートン
おそらく展示車両のなかで一番歴史があったのが、1938年式の最終型ダットサン。古き良き時代を感じさせるデザインに、今となっては絶対に見ることのない機構が来場者の視線を集めていた。
まず気になるのが、車体前面に飛び出したクランク棒。手回しでエンジン始動をするのかと思えば、実は補助的なものなのだ。日産車は創業当時からセルモーターを全車に採用しているので、あくまでセルが回らないときのみ使用するという。
手動の機構も多い。ウィンカーもそうだ。設置場所もAピラー側面で、そこのケースから飛び出るように出てくる。発光するようだが、今とは違いチカチカと点滅せず、光り続けるそうだ。
ワイパーも手動。雨の日はハンドル操作にワイパー操作と大忙しになりそうだ。今となっては当時施されていた工夫が興味深く見える。
2 まるで宇宙船!トヨタ初代セリカカスタム
メッキのフロントバンパーがだるまのひげ面に見えることから「ダルマセリカ」という愛称で親しまれた初代セリカ。こちらのマシンは新車で購入し、オーナーの趣味で46年間コツコツとカスタムしてきたものだ。
車体全体がターコイズブルーメタリックでまとめられているので、古いSFの宇宙船にも見えてくる。かなり目立つ色だが、もともとの純正色だったそうだ。
ドアはガルウイング。内装も外装と同じ色でまとめられているので、ますます不思議な空間に見えてくる。ETが操縦していても違和感がない。
ライトカバーは当時カスタムパーツとしていて出ていたもの。こちらはヒンジがついており、ボンネットを開ける際は一度前面に引っ張り出す必要があるという。なかなか見ないギミックだ。
会場ではそのほか、いすゞピアッツァや日産ケンメリGT-Rなど一見の価値があるマシンがそろい踏み。愛車にかけるオーナーの思いをぜひその目で確かめてほしい。