![](https://motor-fan.jp/images/articles/10003342/big_main10003342_20180311202819000000.jpg)
1994年のロードレース世界選手権(WGP)、日本GP。最高峰500ccクラスでいきなりトップ争いを演じて衝撃の世界デビュー。その後、WGPフル参戦を果たし、優勝3回を記録するなど、日本のロードレース界を代表する選手だった阿部典史さん。不慮の事故によりこの世を去ってから早10年が経とうとするが、その遺志を受け継いだ息子、真生騎(まいき)が今年ロードレースに挑戦を始める。
昨年12月に初めてバイクに乗ったばかり! 思い切りのいい走りは父譲り!?
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10003342/big_251712_201803112041580000001.jpg)
14歳の阿部真生騎が所属するのは、ウェビックチームノリックヤマハ。バイク用品の大手通販サイトであるウェビック(株式会社リバークレイン)がサポートするチームで、チーム監督は阿部光雄さん。阿部典史さんの父であり、真生騎のお祖父さんだ。
真生騎がバイクに乗ったのは、なんと昨年11月22日が初めて。それまでバスケットボール少年だった真生騎だが、そこでバイクの楽しさに目覚めたという。ところが今年1月4日の練習中に転倒して鎖骨を骨折してしまい、早速サーキットの洗礼を浴びてしまう。さらに、まだ完治していない2月10日にはオフロードを走行中に再び転倒し、再骨折するなど、波乱万丈な幕開けとなっている。
そんな真生騎のロードレースデビュー予定は、6月2日の筑波ロードレース選手権第2戦のJ-GP3クラスだ。まだバイクに乗り始めて数ヶ月、怪我も絶えない真生騎が果たしてどこまで通用するのか? 応援するこちらが心配になるのだが、当の本人はいたって無邪気。とにかく今はバイクに乗るのが楽しくて、ほぼ毎日練習しているそうだ。そして、将来の夢も明確だ。「目標はMotoGP。お父さんのようなライダーになりたいです」と、力強く語ってくれた。
![]() | ![]() |
どうしても真生騎に注目が集まりがちだが、ウェビックチームノリックヤマハのエースとなるのは阿部恵斗(あべ・けいと)。苗字は同じだが、光雄監督や真生騎とは血縁関係はない。真生騎と同じ14歳だが、9歳からチームに所属して2017年には筑波ロードレース選手権J-GP3クラスでランキング2位になるなど、レース経験は豊富。そして今年はいよいよ、全日本ロードレース選手権J-GP2クラスにフル参戦を果たす。光雄監督によると、恵斗のJ-GP2参戦は3年計画を考えており、2020年にチャンピオン獲得を目指すという。そして2021年にはMoto2へ、その3年後となる24年にはMotoGPライダーへステップアップすることが最終目標だ。
![]() | ![]() |
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10003342/big_251718_201803112045470000001.jpg)