BMWアルピナのインポーターとして知られるニコル・レーシング・ジャパンが9月30日に富士スピードウェイを舞台にイベントを開催。今年は同社の設立40周年、しかも5年に1度の一大イベントとなるだけに全国から500台もの車両が集結した。
REPORT◎山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI) PHOTO◎篠原晃一(Koichi SHINOHARA)
今回のイベントのために来日したホーフェンジーペン氏、そしてやはりスペシャル・ゲストとして招かれた現役のインディカードライバーのファン・パブロ・モントーヤ氏によってドライブされたB6 GT3。それは昨年創立50周年を迎えたアルピナ社の歴史を語るには欠かすことのできない存在であるし、富士スピードウェイでの走りを見たアルピナのカスタマー、そしてファンは、もちろん再びアルピナがモータースポーツの世界に復帰を果たしてくることを、その姿から期待したに違いない。
B6 GT3のテストランが終わるとコースの主役はカスタマーへと変わった。「レーシング・ラン」、「スポーツ・ラン」、そして「ファミリー・ラン」と、さまざまなクラスのドライビングイベントが続き、さらにその参加車種も、アルピナを始め、BMW、MINI、フェラーリと実に多彩なものだった。さらにパドックではロールス・ロイスやブガッティEB110などを含めた、ニコル・グループが取り扱うブランドのモデルがディスプレイされ、同時にパーツやアクセサリーの販売も、このイベントだけのスペシャルプライスで行われていた。
パドックエリアで特に熱い視線を集めていたのは、日本に正規輸入されたアルピナの第一号車となったB7 Turboを始めとする、クラシックモデルのディスプレイ、そしてカスタマー参加によるコンクールイベントだった。このB7 Turbo上陸してから約40年、アルピナにとって日本は世界で最も重要な輸出市場となった。ニコル・レーシング・ジャパン社長のニコ・ローレケ氏は、NICOLE Circuit Day内で行われたプレス・コンファレンスで、アルピナと日本市場がきわめて友好的な関係にあることを強調、これからも魅力的なアルピナ車が続々と日本に上陸してくるのだろうという期待感を大いに高めてくれた。
再び登場したB6 GT3のデモンストレーション・ランをはさみ、夕方まで続けられたサーキット・プログラムは、最後に盛大なパレード・ランを行って、その幕を閉じた。次回開催のインフォメーションは現段階ではまだないが、5年後に再びこのイベントに参加したいというカスタマーの声は、きっと大きいだろう。