もはやホイール界の殿堂入り
10年以上も変わらずに売れ続けるロングセラー
あらゆるクルマに決まる「王道」なデザイン
各社から毎月のように新作モデルが登場するアルミホイール。トレンドにマッチしたこだわり満載のデザインやカラーリングでオーナーたちを楽しませてくれるのですが、その中で長く愛される「ロングセラー」と称すべきモデルは、実はごくわずかなんですよね。
ドレスアップのトレンドは日々目まぐるしく移り変わるため、発売当初は最旬であってもいざ買おうとしたらブームが去ってすでに生産終了になっていたというケースもあり、「ビジュアル」という観点で言うホイールの寿命は、意外にも長いようで短かったりします。
ではロングセラーと呼ぶべきホイールは、なぜ長く販売されているのか。
その理由は様々ですが、一番は飽きの来ないデザイン。決して奇抜というわけではないけれど、どんなクルマに合わせても似合う。汎用性の高さも求められるホイールにおいては、そこが重要なポイントです。
例えばデザインを変えず20年以上も販売されているBBSのLMは、数あるメッシュホイールの中でもデザインのバランスに秀でており、メッシュの見本と言うべき逸品。
またブランド力やプレミアム感の高さも大事で、「高価だけどいつかは履きたい!」と憧れを持つ人が多いほど、息の長い人気へと繋がります。
あらゆるアプローチで「飽きさせない」工夫
ただそれだけだと、いつかは飽きてしまうもの。そこで各ホイールメーカーは、様々な手法でオーナーたちに新鮮な気持ちを与えてくれます。
例えば期間限定や本数限定で販売される、従来のラインアップにはない特別仕様の設定。BBS LMの場合、本来設定がないカラーリングをまとった「チャンピオンエディション」など、定期的に特別仕様をリリースしています。
またデビューから10周年を迎えたベルサスのストラテジーアヴォウジェも、過去に様々な限定色バージョンを販売して、ユーザーたちを楽しませてきました。
最近もパープルクロモドッピオという特殊なカラーを採用した、10周年記念モデルを発表。
一定のタイミングを逃すともう手に入らない。「買うなら今!」と思わせる展開が上手なホイールも、ロングセラーになり得る可能性大ですね。
レイズのボルクレーシングTE 37も定期的に限定モデルを市場に投入していますが、それ以上に驚きなのが既存バリエーションの多さ。
「TE37と言えばコレ」とイメージさせる力強い6本スポークをベースに、細部の造形をアレンジして様々なラインアップを展開。選ぶ楽しさがあるホイールも、息の長い人気を獲得しています。
BBS LM
ル・マン24時間耐久レースなどモータースポーツで得たノウハウをフィードバックし、1994年に登場。基本的なデザインはデビューから変わらない。
ボルクレーシングTE37シリーズ
TE37サーガ
TE37 6061
1996年に発売開始し、今やスポーツホイールの代名詞として君臨。バリエーションは多いが、どのモデルも一貫して鍛造製法にこだわっている点も好印象。
ベルサス・ストラテジーアヴォウジェ
クロモイブリード
パープルクロモドッピオ
ヨーロピアンなデザインがミニバンやSUVに人気のベルサスシリーズ。ストラテジーアヴォウジェは、同シリーズの中では最もロングセラーなモデルだ。
スタイルワゴン2020年5月号より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ]