北海道のオホーツク海に今年も流氷がやってきました。今年の網走の流氷初日は1月13日。平年より8日も早い観測です。九州ではすでに梅の便りが聞かれますが、オホーツク海は流氷で埋めつくされ、海が真っ白になっています。これから3月まで流氷でが押し寄せるオホーツク海岸では、流氷船や流氷列車、流氷ウォークなどのアクティビティで流氷を楽しむことができます。
網走流氷観光砕氷船「おーろら」。氷で覆われた白い水平線を観光
日本で流氷が見られるのは北海道の北東部、オホーツク海の沿岸です。中でも網走は北緯44度で、オホーツク海で流氷を見ることができる最南端です。
流氷の時期になるとオホーツク海は氷で白く埋めつくされ、遥か遠い水平線まで氷の世界に様変わりします。そんな見渡す限りの白い海を、網走流氷観光砕氷船「おーろら」に乗って観光することができます。網走港から出発し、約1時間のクルーズ。
船底に氷の塊がゴンゴンぶつかると、そのたびに船が振動するので迫力満点。デッキに出ると、手が届きそうな近さで大きな流氷を見ることができます。
天気がいいと、展望デッキからは、氷の上でのんびりと昼寝をするアザラシをはじめ、オジロワシやオオワシなど、流氷とともに訪れる動物に出会えることもあります。
網走地方気象台の発表によると、今年は1月13日に「網走流氷初日」が発表されました。平年よりも8日早い観測で、オホーツク海は流氷で埋まっています。「おーろら」の運行は4月3日まで。毎日運航してます。
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オホーツク紋別 流氷砕氷船「ガリンコ号」。流氷をガリガリ砕いて進む
観光客船の「おーろら」と違い、「ガリンコ号」はその名の通り、大きなドリルで流氷をガリガリ砕いて突き進みます。この迫力ある砕氷は、ガリンコ号ならではの醍醐味です。
先端部に装備されている大きなドリルは、アルキメディアン・スクリュー。巨大なネジ型のドリルで、ネジを回すと前に進む、というアルキメデスのネジの原理を利用しています。このネジを回転させることによって、厚さ60cmもある流氷を割って進むというわけです。
流氷を割ってガリンコ号が進んだ跡には、流氷で真っ白に埋めつくされた海に一筋の青い航跡が残ります。
今季の運行は3月31日まで。完全予約制。運行時間は約1時間。サンライズ・クルーズとサンセット・クルーズも人気です。
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専用スーツを着て「流氷ウォーク」。海に浮かぶこともできる!
雪が積もらない地方の人が冬の北海道に行き、流氷で覆われて真っ白になっている海を見るだけでも感動ですが、オホーツク海沿岸に位置する知床斜里のウトロではなんと、流氷の上を歩くことができるツアーが人気です。しかも、流氷の上を歩くだけでなく、流氷の海に浮かぶこともできるのです。
ウォークには、専用のドライスーツを着用します。スーツは高い保温性と浮力を兼ね備えており、ブーツ一体型です。また、洋服の上から着るので着替えも簡単です。
ガイドが安全の確認をしながら先頭になって歩きます。途中、飛び石のごとく氷を渡り歩いたり、ラッコになった気分で氷の海に浮かんだりなど、大自然を体験しながら進みます。
所要時間は1.5時間。ツアーは午前2回と午後2回。今季は3月31日まで体験できます。
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オホーツクの海岸線をゆっくり走る観光列車「流氷物語号」
JR釧網線の網走-知床斜里の間を走る列車、「流氷物語号」の運行が2月2日からはじまりました。
運行は毎日2便。オホーツクの海岸線をゆっくりのんびり走る、季節列車です。車窓からは、遠くに知床連山を眺めながら、流氷が漂うオホーツク海を見渡すことができることもあります。
2016年まで運行していた「流氷ノロッコ号」の後継として2017年からスタートした2両編成の観光列車で、車体のデザインは、知床連山などが描かれた青と、クリオネなどが描かれた白の2種類。
網走から発車する1号と3号は、途中の北浜駅で10分停車します。北浜駅はオホーツク海にもっとも近い駅として有名で、展望台からは目前に流氷を見ることができます。一方、知床斜里から発車する2号と4号は、途中の浜小清水駅で20分停車します。駅に隣接する道の駅「はなやか小清水」では、JR記念きっぷなどを販売しています。
流氷物語号は乗車時間およそ1時間。乗車券は自由席のみで840円で、今季は3月3日まで運行します。
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〈参考:北海道新聞(夕刊)2019.2.2「車窓から感動 流氷物語号」〉
今年は「順調に」気温が下がり、平年より早く流氷がやってきました。立春が過ぎ、春が待ち遠しくなりますが、北海道はまだまだ冬本番。流氷が楽しめるのは、一年のうちのこの時季だけ。押し寄せる流氷で海が白く埋めつくされるオホーツク海。一生に一度は見ておきたいものですね。
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