
近畿地方では梅雨入り早々の大雨となっており、今日11日の午前7時現在も、発達した雨雲が紀伊半島を通過しています。このあとも、午前中は局地的にカミナリを伴った激しい雨の降るおそれがあります。地盤の緩んでいる所もありますので、土砂災害や低い土地の浸水に警戒してください。
●午前中は局地的に激しい雨 いったんやんで再び強まることも
近畿地方では9日(月)に梅雨入りしたばかりですが、梅雨入り早々の大雨となっています。
<今日11日 午前7時までの48時間雨量>
・和歌山県護摩壇山 288.0ミリ
・和歌山県龍神 234.0ミリ
・和歌山県栗栖川 161.5ミリ
・滋賀県近江八幡市 159.5ミリ
・大阪府大阪市 109.5ミリ
・京都府京都市 120.5ミリ
・兵庫県神戸市 100.5ミリ
今日11日は、梅雨前線が近畿地方をゆっくりと南下する見込みです。午前中は広く雨が降り、局地的にカミナリを伴って、バケツの水をひっくり返したような激しい雨が降るでしょう。今いったん雨がやんでいる地域でも、このあと午前中の間は再び雨が強まることもある見込みです。午後は前線の活動が次第に弱まり、北の地域から雨のやむ所が多くなるでしょう。
●京都府・滋賀県・和歌山県に大雨警報
今日11日の午前7時現在、京都府と滋賀県、和歌山県に大雨警報が発表中です。
○大雨警報(低地の浸水に警戒)
・和歌山県 御坊市、美浜町
○大雨警報(土砂災害に警戒)
・京都府 京都市
・滋賀県 大津市南部、野洲市、近江八幡市、東近江市、日野町、竜王町、甲賀市、湖南市、米原市、彦根市、愛荘町、甲良町、多賀町
アンダーパスなど、周囲よりも低くなっている所では、浸水のおそれがあります。多少時間がかかったとしても迂回するなど、安全な道を通るようにしてください。また、これまでの大雨で地盤が緩くなっており、川の支流にはこれから降った雨水が集まってきます。危険な崖の近くや増水した川、用水路には近づかないようにしましょう。
●大雨が発生 とるべき対応は
大雨の際は、安全を確保するために以下の点に注意してください。
① 河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
② 運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③ 山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④ 地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤ 上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。