15日(日)ごろにかけて、梅雨前線や暖かく湿った空気の影響で、西日本や東日本で警報級の大雨となるおそれがあり、土砂災害などに十分注意が必要です。状況が悪化する前に備えを進めておいてください。
●西日本・東日本で警報級の大雨のおそれ
明日14日(土)は、梅雨前線が西日本の日本海側から東日本の太平洋側にかけてのびて北上し、16日(月)にかけて、前線は日本海に停滞する見込みです。前線に向かって熱帯由来の暖かく湿った空気や、高気圧周辺の湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発になる予想です。
西日本から東日本にかけての広い範囲で、警報級の大雨となる可能性があり、特に前線に近い九州北部では、警報級の大雨となる可能性が高くなっています。
多い所では総雨量が200ミリ近くまで達する可能性があり、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水などに十分注意が必要です。状況が悪化する前に、非常用持ち出し袋を準備しておいたり、周辺の危険な場所や避難所を確認したりして、備えを進めておいてください。
●警戒すべき期間は
【沖縄地方】今夜13日(金)から明日14日(土)朝にかけて、熱帯低気圧や周辺の暖かく湿った空気の影響で所々で雷雨がありそうです。八重山地方を中心に雨の量が多くなるでしょう。
【九州南部地方】今夜13日(金)から15日(日)にかけて大雨に警戒が必要です。これまでの雨で地盤が緩んでいる所もあり、大雨となる前から崖崩れなどが発生する危険があります。土砂災害などに警戒してください。
【九州北部地方】16日(月)にかけて警戒の必要な期間が続くでしょう。特に明日14日(土)の日中から明後日15日(日)にかけては、局地的に非常に激しい雨が降り、警報級の大雨となる可能性が高くなっています。雨が小康状態になっても、崖や川の近くなど危険な場所には近づかないようにしてください。
【四国地方】今夜13日(金)から所々で雷雨で、明日14日(土)以降も激しい雨の降る所があり、雨の量が多くなりそうです。
【中国地方・近畿地方】明日14日(土)から明後日15日(日)にかけて、局地的に雷雨や激しい雨があるでしょう。
【東海地方・北陸地方】明後日15日(日)は活発な雨雲がかかるでしょう。総雨量が100ミリを超える所もある予想で、大雨に警戒が必要です。
●大雨が発生 とるべき対応は
実際に大雨が発生したら、適切な対応ができるよう、事前に確認しておくことが大切です。安全を確保するために以下の点に注意してください。
①河川や用水路には近づかないでください。普段は流れの遅い河川や用水路でも、大雨によって水かさが増したり、流れが速くなったりします。増水した用水路は道路との境目が分からなくなっていて、足を取られるおそれがあります。
②運転の際は、アンダーパスなど低い道路は避けるようにしてください。低い道路には雨水が流れ込みやすいため、すぐに冠水してしまうおそれがあります。車が水没して故障したり、水圧によって、ドアが開かなくなったりして、車内に取り残されると、非常に危険です。無理をして通らず迂回するなどの対応をとってください。
③山などの急な斜面はいつ崩れるか分からないため、決して近づかず、斜面とは反対側に避難するようにしてください。土砂災害警戒情報や大雨警報の危険度分布を細かく確認して、状況を常に把握するようにしましょう。
④地下は浸水するおそれがあるため、雨漏りなど異変を感じたら地上に移動するようにしてください。地下では、危険を察知することが遅れてしまいがちです。こまめに気象情報を確認し、速やかに地上に移動できるようにしておきましょう。
⑤上流にダムのある河川の近くに住んでいる場合は、ダムの水位情報を確認するようにしましょう。大雨が長時間にわたって降り続くと、ダムは決壊を防ぐために放流を始める場合があります。
