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【甲子園】日大三・近藤優樹「身長低くても」150キロ超えなくても…緩急自在投球で14年ぶり決勝


日大三対県岐阜商 4回途中から登板した日大三近藤(撮影・西尾就之)

<全国高校野球選手権:日大三4-2県岐阜商>◇21日◇準決勝◇甲子園

日大三(西東京)が延長10回タイブレークで県岐阜商を下し、14年ぶりに決勝進出を果たした。

2番手で登板したエース近藤優樹投手(3年)が投打で躍動。1-1の4回1死二、三塁から2番手でマウンドに上がると、緩急をつけた投球で6回2/3を1安打1失点と好救援。打っては8回の同点打&延長10回の決勝打を放った。11年以来3度目の優勝を目指し、23日の決勝で沖縄尚学と対戦する。

   ◇   ◇   ◇

臆することなく、近藤が自信をもって投げ込んだ。2点リードで迎えた、延長10回タイブレーク。三塁手の悪送球で1死二、三塁と一打同点のピンチを迎えた。「どんな場面でも強気で」。自分に言い聞かせ、次打者を三ゴロ、最後は118キロの直球で一ゴロに打ち取り決勝進出を決めた。

100キロ前後のスローカーブを使った緩急が生命線だ。「身長(171センチ)が低くて球も速くない。どう抑えるかを考えた結果」と、中3の時に身に着けた。「ここまで遅い球だと、バッターが打ちにきても、外野の頭を越えない」。150キロを超える速球じゃなくても抑えられる。手元でボールを持つ時間を調整しながら微妙に間を変え、変化球を自在に操った。

冷静さも持ち味だ。昨秋、打たれた時に周りが見えなくなる投球を反省。緊迫したマウンドでも自分を見失わなくなった。8回には前日にYouTubeで予習した県岐阜商の応援団が奏でる郷ひろみの「GOLDFINGER’99」が流れてきた。相手の大声援にも、近藤はマウンド上で小さく頭をタテに振りながらリズムを刻み、心の中で歌った。「アーチーチー アーチ」。ノリノリで集中力を高めた。「自分が応援されていると思って。楽しく投げられました」。甲子園の準決勝という舞台でも動じず、堂々と主役を張った。

県岐阜商に「しつこい打線で嫌だった。柴田君も2年生でいい真っすぐを投げる。自分は頭が上がらない」と敬意を払いつつ、力を込めて言った。「唯一上回ったのは、気持ち」。誰にも負けない気持ちの強さで、決勝の舞台も、主役を勝ち取る。【保坂淑子】

◆東京対沖縄 過去は春夏通算で東京の6勝5敗(春3勝2敗、夏3勝3敗)とほぼ互角。10年春は興南が準々決勝で帝京、決勝で日大三に勝って優勝。直近では23年春、東海大菅生・日当直喜(現楽天)が沖縄尚学をスコア1-0で完封している。

◆岐阜県勢に初勝利 東京勢は岐阜県の学校に春夏通算7度目の対戦で初勝利。これで都道府県別の未勝利は全国で対福島県(0勝6敗)だけとなった。

▽日大三・三木有造監督(51)「(一塁手古関が体を張って捕球し試合終了)足がつりそうだった田中に代わった古関がよく止めてくれた。選手たちは1日1日、それこそ1分1秒、本当成長していると感じる」

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