
日本ハム伊藤大海投手(27)の母校が“ラストシーズン”に臨む。北海道6大学野球は、23日に苫小牧・とましんスタジアムで開幕する。
リーグ優勝3度の北洋大は部員数減少のため、今季限りでの休部が決まっている。現部員数は15人だが、公務員受験などの関係で今秋出場するのは13選手の見込み。1人でも離脱すると大きな影響があるため、チーム内ではケガや病気に注意を払っている。主将の深井聡輔捕手(4年=長野・松本国際)は「自分自身にとっても、大学の野球部にとっても、休部前最後のリーグ戦。全員で戦い抜きたい」と力を込める。
野球部は苫小牧駒大時代の98年に同好会が発足し、99年の創部と同時に元たくぎん監督の大滝敏之監督(71)が就任。14年春、18年春、20年秋の3度リーグ制覇を果たした。20年ドラフト会議では伊藤が日本ハムから1位指名を受けた。21年に現校名に変更。26年間の歴史を知る大滝監督は「寂しさはある」と話す。4番を務める田中善外野手(4年=駒大苫小牧)は「監督の最後をいい形で終わらせられるように」と恩師の花道も飾る覚悟だ。
4年生が引退すると、残る3年生4人、2年生1人は、来季以降クラブチームなどでのプレーを予定している。田中は「自分たちは4年間大学野球をできたけど、下級生は2年や3年で終わるのでかわいそう。これまでしっかり自分たちについてやってきてくれたので、最後まで自分も背中で見せたい」と活躍を期す。【保坂果那】