
<全国高校野球選手権:東洋大姫路8-4花巻東>◇15日◇2回戦
真っ黒に染めたユニホームに涙がこぼれ落ちた。花巻東(岩手)が2回戦で姿を消した。
巨人の古城茂幸内野守備走塁コーチ(49)を父に持つ、大翔(だいと)内野手(2年)は「3年生の先輩方がいたからこそ、自分もここまでこれました」。3季連続の甲子園を涙で後にした。
2回には内野安打。1-7の8回には1死一塁で左前安打。「自分の後ろには頼れる仲間がいるので、何が何でもつなぐ思いでした」と執念の一本でつないだ。
試合後には、ここまでチームを率いてきた中村耕太朗主将(3年)に感謝の気持ちを伝えた。「一緒に過ごせて本当に幸せでした。ありがとうございました」。やはり涙があふれ出した。
次は自分たちの番だ。「誰よりも近くで3年生をみてきたので、『立派になったぞ』と言えるような姿になりたいです」。
3年生の大きな背中を追いかけ、いつかは越える。「岩手から日本一」へのスタートを切った。