
日本サッカー協会(JFA)は20日、昨季限りで現役を引退した元サッカー女子日本代表なでしこジャパンDFの近賀ゆかりさん(41)とロールモデルコーチの契約を結んだと発表した。元なでしこ戦士の同職就任は初。
都内で取材に応じた近賀さんは「女子のスタートとなって、いい形でできれば今後につながると思いますし、大事な役目だと思います」と大役拝命に気を引き締めた。
アンダーカテゴリー(世代別代表)の日本女子代表チームをはじめ、JFAが推進する若年層の強化および普及活動に携わり、これまでの豊富な経験と知見を後進育成に生かしていく。
さっそく9月8日からUー16日本女子代表の国内活動(福島・Jヴィレッジ)から同行する。
「私は上手な選手ではなかったので、どうやってメンバーに入るか、特長を出していくかというところでやってきたので。そういった各選手の特長を早くつかんで、そういったところを伝えて。そこで、勝負ができるんじゃないかと。あとは、現役引退したばかりなので、WEリーグのレベル感とか、あとは世界のところは伝えていきたい」
03年に日テレ・ベレーザ(当時)で選手キャリアをスタートし、イングランドやオーストラリアなど海外でもプレー。日本代表としても100試合に出場し、11年女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会優勝に貢献するなど活躍。昨季限りで現役から退いた。
なでしこジャパンの監督時代、サイドバックとして近賀さんを重宝した佐々木則夫女子委員長も取材に同席し「期待は大きく、何より若い選手たちにこれまでやってきた経験、そういったものを若い世代にしっかりと落とし込んでいたたいたり、プレーを見てアドバイスしていただいたり。あとは、フィジカル的には今でも非常に高いレベルがありますので。模範的なところもできる素材ではあります。遺憾なく、近賀ロールモデルコーチを発揮してほしい」と期待を寄せた。
ロールモデルコーチは、過去に男子の元日本代表中村憲剛氏、内田篤人氏、阿部勇樹氏が務め、世代別代表やA代表の活動に参加していた。【佐藤成】