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【甲子園】花巻東・中村耕太朗の夢は経営者 海外で支援活動する母の言葉で進路決断 卒業後米大学へ


花巻東対東洋大姫路 7回表花巻東無死、代打中村耕は一ゴロに倒れる(撮影・加藤哉)

<真夏のライラック:花巻東・中村耕太朗主将(3年)>

花巻東(岩手)が東洋大姫路(兵庫)に敗れた。1回戦の智弁和歌山戦で完投勝利を挙げた背番号17の左腕、萬谷(まんや)堅心投手(2年)が2試合続けての先発。しかし味方失策も絡んで5回までに4失点。背番号1を付ける2番手の金野快投手(3年)も6回に3失点するなど、守備からリズムを作ることができなかった。

   ◇   ◇   ◇

物心ついた時から、母はいつも誰かのために働いていた。中村耕は3歳までをフィジーで過ごした。母祐美子さんは政府開発援助(ODA)に携わり、開発途上国で支援活動に従事してきた。いまもタンザニアに通う。「自分も誰かに喜んでもらう仕事をしたい」。経営者になる。それが息子の夢になった。

中3、進路に悩んだ。野球を続けるか。40歳の自分を思い描いた。「目の前に高校野球がやれるチャンスがあるのに、それを蹴って、勉強で人生を歩んでいく…」。想像すると、後悔の予感がした。悩む息子に母は言った。「ここで逃げ出したら、人生も逃げ出しそうになるよ」。

学業も野球も。まして、そのリーダーシップを買われ、1年から学年主将、3年でチームの主将に。「この1年は辛いことしかなかった。本当に逃げ出したかった。乗り越えてきて、何も悔い残らずにやり切れた。いま胸を張れる」。背番号10で臨んだ甲子園。ベンチから声を張り上げた。代打出場した7回には、仲間が声を張り上げてくれた。

卒業後は、米国の大学で経営学を学ぶ予定だ。野球も続ける。「3年間、人のために自分の人生をかけて戦う、その大切さを学べた」。逃げなかったから、白球が教えてくれた。【阿部健吾】

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