
<全国高校野球選手権:西日本短大付2-1聖隷クリストファー>◇15日◇2回戦◇甲子園
日本ハム新庄監督の母校、西日本短大付(福岡)が2大会連続で夏16強入りを果たした。
不動の4番佐藤仁内野手(3年)が決めた。1-1の8回無死一塁。「自分が『絶対に打たなきゃ』と思っていた」。カウント2ストライクからの3球目。外角高め142キロ直球を仕留め、ライナー性の打球は左翼手の頭上を越えた。決勝の左越え適時二塁打に「『やってやったな』って気持ちです。うまくバットの芯に当たってくれた」と笑顔だった。
“文学球児”だ。読書好きで村上春樹氏、東野圭吾氏らの作品を好む。今大会は村上氏の「猫を棄てる 父親について語るとき」の1冊を宿舎に持ち込んだ。さらに、父五魚(ごう)さんは作曲家。4歳からピアノを習い、気分転換に学校の寮ではピアノのキーボードでジャズを奏でる。佐藤は「野球だけではダメだと思うので。視野を広く持つためにしていること。野球につながっているのかなと思います」と胸を張った。
試合直後には、新庄監督が自身のインスタグラムで母校の勝利を喜んでいた。佐藤は「偉大な先輩なので、続いていけるような成績を残していきたい」と意気込んだ。次戦は17日に東洋大姫路(兵庫)と対戦する。