
<明治安田J1:川崎F2-5福岡>◇9日◇第25節◇U等々力
アビスパ福岡が敵地川崎フロンターレ戦で25年ぶりの勝利を挙げた。先制を許したが、5-2で逆転勝ちを収め、9位に浮上した。
金明輝監督は「積極的な姿勢が相手の難しい対応をせざるを得ない状況を作ってこういう結果になったこと、選手たちをたたえたい。ハードなスケジュールでよく走ってくれた」と満足げに振り返った。
天皇杯鹿島アントラーズ戦から中2日の過密日程。試合開始直後は相手に押し込まれた。出足の鋭さで圧倒され、前半4分に失点。しかし同15分に相手DFが危険なタックルによってレッドカードで退場。数的優位を生かして、同24分にMF名古新太郎(29)が直接FKを蹴り込んで追いついた。
直後に一時逆転を許すも、同36分に再びセットプレーから名古のキックにDF上島拓巳(28)がニアで合わせて2点目を奪った。同追加タイムには鋭いカウンターを仕掛けると、相手DFがたまらずファウル。この日2枚目のイエローカードを提示されてピッチを去り、相手より2人多い状態で試合を進める形となった。
後半は主導権を握り続け、同23分に藤本一輝(27)がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。名古がきっちり沈めて逆転に成功した。
後半40分には名古の鋭い縦パスにFW碓井聖生(24)が反応して4点目。同43分には紺野和也(28)が試合を決定づける5ゴール目をマークした。クラブがアウェーで川崎Fに勝利するのは、J1リーグ戦では2000年6月24日(等々力)1-0(得点者バデア)以来で、2勝目。歴史的な白星となった。リードしても満足することなく貪欲に追加点を奪いに行く姿勢が大勝につながった。金監督は「より攻撃的にという選手へのメッセージで、点を取りに行くということを選手たちが良く応えてくれた」とうなずいた。