
<東アジアE-1選手権:日本2-0中国◇12日◇第2戦◇韓国・龍仁
【龍仁(韓国)12日=永田淳】日本(FIFAランキング17位)が中国(同94位)を2-0で下して2連勝とし、大会2連覇に王手をかけた。
第1戦から先発全員を入れ替えた中、前半11分にFW細谷真大(23=柏)が右足で決めて先制、後半18分にはMF望月ヘンリー海輝(23=町田)が代表初ゴールで突き放した。国内組のエースとして背番号10を託された細谷は、ノーゴールに終わった前回大会の雪辱をし、目指す26年W杯北中米大会メンバー入りへ名乗りを上げた。最終の第3戦は15日、開催国で宿敵の韓国と優勝を争う。
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2戦目で出番を与えられたFW細谷が、思いを爆発させた。10番のストライカーとして期待通りの役割を果たし、香港戦で4ゴールを決めたFWジャーメインに負けじとアピールした。
前半11分、ペナルティーアーク手前でMF田中からの鋭い縦パスを受けると、絶妙なワンタッチで、背にした中国DFを外した。即座に右足で思い切りよくシュート。腰をひねりながら放ったボールはゴール左隅へ吸い込まれた。「(田中)聡には常に前を見ておいてと伝えていて、あの瞬間自分のことを見てくれた。いいトラップからシュートを打てた」。地上戦を意識したことが奏功し、6月のW杯最終予選インドネシア戦に続く代表通算3点目。「やっぱりうれしいし、つなげていきたいと思うけど、アシストできる場面もあったので、次は増やせればいい」。喜びながらも最後の韓国戦へ意識を向けた。
自身初のA代表招集となった22年のこの大会では、わずか1試合の出場で無得点。「数字とか何も残せなかった」と悔いが残り、年末のW杯カタール大会メンバーに滑り込めなかった。
初めて10番を付ける今大会は、前回のE-1からFW町野がW杯切符をつかんだことを強く意識して、韓国に乗り込んだ。「W杯に出るためにも、この大会は非常に大事。前回大会で町野さんが行ったように(激戦区の)FWでもチャンスはある」。1年後の北中米大会に生き残るためには、この大会で3得点を決めた3年前の町野のように、分かりやすい結果が必要と認識。「次に選ばれるためにも足跡を残す必要がある」と臨んでいた一戦での、大きな先制弾だった。しかし1点目に過ぎない。国内組からのW杯を狙う23歳は「まだアピールが必要だと思うので、次、また点を取りたい」と貪欲。同じ2戦2勝の韓国と大会2連覇を懸けて意地をぶつけ合う15日へ、連続ゴールを誓った。