
ドジャース大谷翔平投手(30)が、16日午後7時10分(日本時間17日午前11時10分)開始のパドレス戦で二刀流復帰することとなった。15日(同16日)のジャイアンツ戦後、球団公式X(旧ツイッター)で発表された。
ロバーツ監督はこの日の試合後、経緯を説明した。フリードマン編成本部長、投手コーチ、チームドクター、本人との話し合いを踏まえた上で、「これまで3回、ライブBP(実戦想定の投球練習)を行ったが、少し負担がある。彼が『メジャーの試合で投げる準備は整った』と伝えてくれた」と明かした。
これまでライブBPを試合前に行い、その数時間後に打者としてプレーを続けていた。その状況について同監督は「ダブルヘッダーのような感覚だったと思う。我々としては(二刀流復帰までのプロセスは)初めてのことだが、彼は1度経験しているし、ショウヘイの話を聞こうと。ライブBPをやって、試合に出る、そのエネルギーを、実戦でやろうということになった。彼はそれを、とても楽しみにしている」と、本人の意見を尊重したことも大きな要因だったようだ。
加えて、投手陣が苦しい状況に立たされていることも、早期復帰を加速させた。同監督は「1イニングでも2イニングでも彼が投げてくれれば、チームにとっては大きい」と語っていた。ベテラン左腕クレイトン・カーショー投手(37)は復帰したものの、サイ・ヤング賞2度の左腕スネル、昨年9勝の右腕グラスノー、佐々木朗希投手(23)らが次々と離脱。先発の駒不足にも悩まされていた。
一方、大谷は前回10日のライブBPで44球、3イニングを想定し、6奪三振で順調な調整ぶりを見せていた。14日のジャイアンツ戦後、囲み取材では「十分試合で投げるレベルには近づいている」とコメント。大谷の体の負担、チーム状況、本人の復帰への意欲が絡み合い、急展開の電撃復帰につながった。