
<日本ハム-ソフトバンク>◇22日◇エスコンフィールド
支配下登録されたばかりの孫易磊(スン・イーレイ)投手(20)が即1軍登録され、2回1安打無失点で、プロ初登板初ホールドの鮮烈デビューを飾った。
同点の9回。いきなりしびれる場面で登場した。先頭緒方に投じた初球の直球は150キロを計測し、見逃しのストライク。2球目133キロ変化球であっという間に追い込むと、カウント0-2から4球目136キロスライダーで三ゴロ。
続く強打者山川には、初球スプリットで空振りを奪い、山川のヘルメットが落ちた。2球目のスライダーは大きく外れたが、カウント1-1から151キロ直球で押し込み、中飛に打ち取った。
渡辺にはボール先行でカウント3-0としたが、5球目151キロ直球で二飛に仕留め、危なげなく3人をわずか12球で打ち取った。
延長に入った10回も続投。先頭の牧原大に内野安打を許したが、後続を抑え、得点を与えなかった。
この日の先発は同じ台湾出身の古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手(24)。6回3失点でゲームメークした。柳川、宮西、河野と無失点リレーでつないだ。
最速157キロを誇る“台湾の至宝”こと孫易磊は、この日に支配下契約を結び、背番号は196から96へ変更。試合前にエスコンフィールドで会見が行われ、「任された仕事をしっかりやりたい。先輩に中継ぎの投げ方をよく聞きたい」と意気込んでいた。新庄監督は「(チームに)先発がすごく多いので、中継ぎの経験をさせて、ゆくゆくは球界トップの先発になってもらえたらうれしい」と起用法を明かしていた。
今季はイースタン・リーグで7試合登板(5先発)、2勝0敗、防御率1・35。5日のヤクルト戦(鎌ケ谷)では先発で6回無安打無失点と好投し、継投でのノーヒットノーラン達成の一員となるなど、結果を残していた。
◆孫易磊(すん・いーれい)2005年2月10日、台北市生まれ。中学時代にポニーリーグワールドシリーズで優勝。穀保高級家事商業職業学校から中国文化大へ進学。23年9月29日に日本ハムと育成で4年契約を結んだ。同年9月のU18W杯、12月のアジア選手権、25年2月のWBC予選で台湾代表入り。183センチ、93キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸は600万円。兄の孫易伸は台湾・台鋼の外野手。