
<ダイヤモンドバックス3-0ドジャース>◇10日(日本時間11日)◇チェースフィールド
【フェニックス(米アリゾナ州)10日(日本時間11日)=四竈衛】ドジャース大谷翔平投手(30)が、ダイヤモンドバックス戦にフル出場し、3打数1安打1四球(申告敬遠)で、今季最長となる8試合連続安打をマークした。
ダ軍の先発は21年サイ・ヤング賞の右腕バーンズ。難敵とはいえ、大谷は過去6打数3安打と好相性でもあり、初回、時速94・9マイル(約153キロ)のカットボールをジャストミート。時速109・5マイル(約176キロ)のライナーを右前へ運んだ。だが、2番ベッツの併殺打で先制機は消えた。
3回2死一塁の第2打席では、珍しい展開からバットを1度も振ることなく一塁へ歩いた。一塁走者は金慧成(キム・ヘソン)。両軍無得点の状況で打者大谷とあれば、金がスタートを切る可能性は低い。それでも、マウンド上のバーンズは執拗(しつよう)にけん制を繰り返し、制限を超える3回目もセーフとなり、「ボーク」が宣告された。その結果、2死二塁と一塁が空き、カウント3-0。大谷は申告敬遠で勝負を避けられ、後続が倒れド軍はまたしても無得点に終わった。仮に2死一塁のまま大谷勝負なら、試合の流れが変わった可能性もあるだけに、不測の「ボーク」は分岐点のひとつだった。
前夜の乱打戦から一転、終わってみれば、ド軍は打線が散発5安打とつながらず、今季3試合目の完封負けを喫した。ロバーツ監督は相手投手に素直に脱帽するしかなかった。「彼(バーンズ)はベストだった。球速も上がっていたし、うまくミックスしていた。我々は彼に対して全体的にいいスイングができなかった」。完封負けも大敗も同じ1敗。同監督だけでなく、シャワーを浴び終えた大谷も、サバサバした表情でクラブハウスを後にした。