
<巨人1-7阪神>◇6日◇東京ドーム
巨人に激震が走った。苦戦を強いられている阪神との「伝統の一戦」で苦難が重なった。岡本和真内野手(28)が長期離脱する可能性が高まった。試合後、阿部監督は「長期離脱になりかねないかなあという感じかな。たぶんダメだね」と明かした。「(病院に)行って検査はもう終わってます。時間はかかるだろうという診断だったみたいなので」。球団広報からは左肘の筋損傷と発表された。7日には出場選手登録を外れる。
目を覆いたくなる光景だった。試合開始直後の1回に悲劇が起こった。無死一塁で中野の三塁へのバントを処理した三塁手・浦田の送球がややそれて、一塁ベースに入った岡本が中野と交錯した。岡本は左肘付近を押さえて、顔をしかめながらグラウンドに倒れ込んだ。トレーナーに付き添われてベンチに引き揚げると、そのまま負傷交代。スタンドは騒然となった。
主砲の離脱は、とてつもなく大きな痛手となる。試合前時点の全31試合に4番として出場し、打率3割8厘、8本塁打、25打点はいずれもリーグ3位以内の高水準。言うまでもなく打線の枢軸を担ってきた。岡本は「1日でも早く戻れるように頑張ります」とだけ話した。
この日は9安打も1得点にとどまり、4失策と守備が乱れた。12安打を許し、7失点で完敗。今季、東京ドームでの阪神戦は、悪夢の5戦全敗となり首位から陥落。阿部監督は「とにかくまだまだ先は長いですし、前向きにやっていきたいなと思います」と声を絞り出した。【為田聡史】