
<サッカー高円宮杯U-18プリンスリーグ東海:富士市立1-3磐田ユース>◇26日◇第4節◇富士市立グラウンド
磐田ユースは3-1で富士市立を下し、無傷の開幕4連勝を飾った。
前半はMF高沢海志(3年)が1得点1アシストの活躍。後半にDF甲斐佑蒼(ゆうあ、3年)がCKからダメ押しの3点目を奪った。今年から就任した安間貴義新監督(55)の下、たくましさを増したチームは堅実な戦いぶりで首位をキープ。次戦は勝ち点3差で追われている浜松開誠館と対戦する。
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「安間イズム」を前面に出して、勝ち切った。磐田ユースは前半16分、MF高沢の強烈な右足ミドルで先制。同18分には高沢の浮き球パスをFW服部公紀(2年)が右足ボレーでねじ込んだ。2点リードの後半5分には、右CKからDF甲斐が頭でダメ押し弾。PKでの最少失点でしのぐ完勝に、1得点1アシストの高沢は「自分たちがやるべきことを徹底してできた」と胸を張った。
今年、安間監督が就任。Jクラブで350試合以上も指揮を執った男の熱意が選手に浸透してきている。練習ではゴールに向かう貪欲さと、自陣ゴールを守り切る力強さを選手に要求。後半20分にはエリア内から立て続けに3度シュートを打たれる猛攻を受けたが、体を張った守備で守り切った。指揮官は「結局、試合に勝たないと楽しくない。普段からバチバチにやっているので、この結果も必然だと思う」と手放しで称賛した。
技術が高い選手たちに、闘う意識を植え付けたことで強固なチームになりつつある。安間監督自身、高校年代を本格的に指導するのは初だという。「こちらの刺激の与え方で選手は変わる。僕自身もやっていて楽しいですよ」。理想のチーム像は「攻撃的とか守備的とかではなく、積極的なチームです」と言った。
開幕から4連勝で首位をキープ。14得点2失点と攻守のバランスもいい。「間違いなく右肩上がりで来ている」と監督。次戦は浜松開誠館との西部対決だ。勝ちながら成長するヤングジュビロの快進撃は、止まりそうにない。【神谷亮磨】
◆安間貴義(あんま・たかよし)1969年(昭44)5月23日、浜松市生まれ。浜松商-駒大を経て日本リーグの本田技研(現ホンダFC)に入団。01年の現役引退後は指導者に転身。ホンダFCで監督のキャリアをスタートさせ、J2甲府や富山、J1東京などの監督を歴任。監督としてJリーグ通算成績は353戦108勝89分け156敗。