
<明治安田J1:東京3-0G大阪>◇25日◇第12節◇国立
FC東京が終了間際の3得点でガンバ大阪に劇的勝利を収め、9試合ぶりの勝ち点3を獲得した。
0-0の後半41分にMF俵積田晃太(20)が約70メートル独走ドリブル弾を決めると、同45分にMF高宇洋(27)が鮮やかなミドルシュートで加点。同追加タイムに再び俵積田が突破から相手のオウンゴールを誘発した。
長いトンネルを抜け、松橋力蔵監督は「本当に皆さんに勝利を届けられてうれしく思います」と素直に喜んだ。
連戦の中で、前節からスタメンを5人入れ替え、後半途中からは主力を投入。そのうちの2人が結果を出した。「素晴らしい働きをしてくれた。彼ら1人1人何ができるか、しっかりだしてくれた。(3連続得点は)素晴らしいのひと言です」と褒めたたえた。
試合前、宿舎でのミーティングで5、6人に問いかけた。「今日の一戦に何ができるんだ」。いつもは語りかけるだけだが、この日はそれぞれの意見を求めた。連戦中だが、次のゲームではなく、この試合に懸ける思いの重要性、覚悟を意識づけた。チーム一丸の勝利だった。
「勝てない中で本当にみんなもがき苦しんでるというか、やはりなかなか受け入れづらい部分というのも当然長い期間は本当にあった。それでも本当に彼らは素晴らしい取り組みをしっかりしてくれましたし、必ずこういう日が来るという風には思っていながらも、本当に素晴らしい勝利を手に入れてくれたなという風には思います」
苦しんだ分を発散するかのような3得点。守備陣は体を張り、開幕戦以来の無失点に抑えた。それでも満足はしていない。中3日でホーム清水エスパルス戦が控える。指揮官は「必ず次につないでいかないといけない」と気を引き締めた。【佐藤成】