
<スコットランドリーグ:ダンディー・ユナイテッド0-5セルティック>◇26日◇第34節◇ダンディー
日本代表2人が先発したセルティックが、アウェーでダンディー・ユナイテッドに5-0で大勝し、4試合を残して4季連続55度目のリーグ優勝を決めた。今季の総得点も102ゴールと大台に乗せた。
前半途中にスタンドからみかんのようなものがピッチに投げ込まれ、試合は一時中断した。そんな中でもFW前田大然(27)がスピードを生かして前半に2アシスト。2点ともに左サイドを抜け出し、絶妙なクロスを送った。クラブの統計によると、絶好調の前田は今季公式戦通算47試合の出場で33得点10アシスト。MF旗手怜央(27)も今季52試合10得点10アシストで、ともに2桁を記録した。
チームは昨年12月にスコットランド・リーグ杯で2季ぶり22度目の優勝を果たしたが、得点源だったFW古橋亨梧が今年1月にフランス1部レンヌへ移籍。4季連続で2桁ゴールを達成したエースの抜けた穴を前田と旗手が埋め、見事に国内2冠を達成した。
スコットランドの古豪クラブにおいて、日本選手の成功の原点と言えるのが元日本代表MF中村俊輔の存在。06-07年の欧州チャンピオンズリーグ(CL)マンチェスター・ユナイテッド戦で決めた直接FKゴールは今もチームの伝説として語り継がれている。だが、近年のセルティックは欧州CLで目立った成績を残すことができず、リーグのレベルを問う声も絶えない。
実際、UAFA発表の各協会ランキングでも14位。日本選手が多く所属する8位のベルギーリーグを大きく下回る。前田もそれを自覚し「スコットランドはいろいろ言われるので、結果を残さないと意味がない」と話していたことがある。だが、今季の前田は欧州CLで4ゴール。日本選手の1大会最多記録を塗り替えた。
リーグ戦を制し、来季の欧州CLはプレーオフラウンドからの出場となる見込み。前田には今後、欧州5大リーグへのステップアップも期待されるが、再び欧州最高峰の舞台で結果を残すため、まずは5月24日のスコットランド杯決勝(アバディーン戦)で2季ぶりの国内3冠を狙う。