
<日本ハム2-4楽天>◇22日◇エスコンフィールド
「岩出山の星」が再び輝いた。楽天今野龍太投手(29)が、古巣復帰後初勝利を挙げた。
22日の日本ハム戦(エスコンフィールド)で7回途中から2番手で登板。2/3回を無失点に切り抜けた。「ゼロで抑えて、いい流れを持ってこられたらなというのが一番だった。しっかりゼロで抑えて、(8回に味方に)点が入ったので、良かった」と汗をぬぐった。
絶体絶命だった。7回1死一、二塁、先頭清宮幸に四球を与えて満塁。続く打者はこの日1発を放った1番万波だ。わずかに制球が乱れ、3ボールとしたが「そこはもう吹っ切れたというか。どんどんゾーンに投げるしかない」とカウントを整え、最後は7球目のカットボールで空振り三振。2番レイエスはすべて直球で勝負した。「(捕手)堀内から真っすぐのサインが出たんで、そこは信じて投げよう」と3球目の149キロで空を切らせた。
宮城出身の今野は13年ドラフト9位で岩出山から楽天に入団。潜在能力の高さは、星野監督(当時)も高く評価していた。19年オフに戦力外通告を受け、ヤクルト移籍。21年には自己最多64試合に投げるなど、新天地で開花した。今オフ、金銭トレードで6年ぶりに古巣復帰。23年7月5日DeNA戦(横浜)以来657日ぶりの白星に「うれしいというのはもちろんある」。これからも中継ぎ陣を支える。「(ブルペンで)電話が来て、行けと言われたらゼロで抑えるのが仕事」と無失点にこだわる。【山田愛斗】